「分からない」から語り合える! 斎藤工が映画『ファーザー』を「3回も見た」理由とは?
俳優・斎藤工が「3回も見た」という現在公開中の映画『ファーザー』へ捧げる熱烈コメント映像を公開した。
『ファーザー』は83歳の名優アンソニー・ホプキンスが第93回アカデミー賞で史上最高齢のオスカー受賞を果たした話題作。ホプキンスが演じる認知症の主人公の視点で物語がつづられていく。
コメント映像で斎藤は「今さら、物申すのはお門違いだとは思いますが」と切り出しつつ、同作を3度も見たその理由を熱く解説。
「アンソニーの名演は本当に素晴らしいと思うが、あまりにも感想がそれだけでは本当のこの作品の旨味にたどり着けていないんじゃないかと思っている」と語り「後半のある視点が意図的に監督によって描かれている」と、見直してみたときに「いろんなことの辻褄が合う部分と、逆にわざとずらされている部分があることに気づいた。青と赤の配色、家具、配置、建物の設計、8時と5時という時間、その時間に会っているであろう人たち、もしかして本人しか気づいていない虐待を受けている可能性、ローラ(イモージェン・プーツ)と亡くなった次女への追悼、傷などすべてが入り混じっていて、ただただ認知症サイドから描いた作品をアンソニーが名演したというだけではないということが痛いほどわかってきた」と、物語の背景にある緻密でロジカルな構成について熱く語った。
「見終わった後に“こうじゃないかな”と他者と分かち合うのも映画の楽しみの一つだと思う。映画館が再開した今、いろんな作品を見て考察を話し合う、シェアするということで映画を分かり合えたらな」と、コロナ禍にあってますます深まる映画愛をあらわにした。
映画館も再開し、何度も足を運ぶことができるようになった今、同作を見て斎藤をはじめいろいろな人の考察に自分の感想を重ね、意見を交わす楽しさを感じてみては。
【斎藤工コメント映像】https://youtu.be/tbwli-0pYK4