車いすバスケ日本代表12名が決定!最高の布陣で東京パラへ
5月9日には本番会場の有明アリーナで「特別強化試合」も行われた。(写真・PARAPHOTO 秋冨哲生)
海外選手に比べて高さの足りない日本代表は、長らく「トランジションバスケ(堅い守備からの速攻)」を戦略の柱としてきた。選考の基準について、男子日本代表の京谷和幸ヘッドコーチは、フィジカル、技術、戦術、メンタル、チームビルディングの5つのポイントを挙げた。「トランジションバスケの遂行、ディフェンスで世界に勝てるということを体現できる選手」を軸とした上で、「技術的なことだけではなく、チームに勢いや安心を与える選手。コート内外での役割を全うできる選手。このようなチーム全体のバランスを一番に考えて、12名を決定しました」と話した。
女子日本代表の岩佐義明ヘッドコーチは、「チームの方針であるトランジションバスケに対応できる選手、最後まで走りきれる選手、チームの勝利に貢献できる選手を念頭に選考しました」と、3つの選考基準を示した。「(海外に比べて)背の高い選手がいない中で、激しいディフェンスからのオフェンスという、展開の速さに磨きをかけてきた。全ての選手が対応できるように成長しています」と手応えを話した。
東京パラリンピックの車いすバスケットボールは、男子12か国、女子10か国が参加する。男子日本代表のパラリンピック最高順位は、ソウルパラリンピックと北京パラリンピックの7位。2019年の国際大会「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」では3位、タイの「2019アジアオセアニアチャンピオンシップス」では4位と、着実に順位を上げてきた。女子は4位だった北京パラリンピック以来の出場となり、それぞれ初のメダル獲得が期待されている。