旅行会社が作った高級食パン!?新宿御苑前で「夢みる生食パン おとぎ話」販売スタート

 新型コロナウイルス感染拡大で苦境が続く旅行業界。新宿区の旅行会社「ワールドプランニングオフィス」では、長引くコロナ禍で高級食パンに活路を見出し「夢みる生食パン おとぎ話」を開発、21日より卸先のカフェで店頭販売をスタートする。なぜ、旅行から食パン販売に至ったのか? 開発の指揮をとった同社の仁藤隆彦専務に話を聞いた。

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旅行会社「ワールドプランニングオフィス」が開発した「夢みる生食パン おとぎ話」1本2斤/880円(税込)

 今回、旅行会社にもかかわらず高級食パンを販売することになった経緯を教えてください。

「このコロナ禍において旅行会社の売り上げは下がり続けています。新しく何かを始めようという時に、私どもは旅行を販売していますので、販売が一番取りかかりやすいだろうということがありました。以前からお付き合いのあるパン製造の会社さんから『パンを作るのはどうですか?』というお話がありまして、何も分からない状態でいいパンは作れないのではと一度断念していましたが、高級食パンブームもありますし頑張って一からレシピを作ってみようということで開発に取りかかりました」

 普段食パンを口にするといっても、一からレシピを開発するのは難しかったのでは?

「そうですね。私どもはまず、有名ブランドを含むありとあらゆる食パンを買ってきて、どれが一番おいしく感じられるのか検討するところから始めました。人の感覚ですから、たとえば社内でも社長と私の味覚は違いますし部長の味覚も違います。10人が10人好む味を作るのは難しいだろうと判断し、半数以上、できれば7〜8割の方に好んで召し上がっていただける商品を作りましょうということで今の味に行きつきました」

 なるほど。さまざまな食パンを試食した中でおいしいと感じるポイントは?

「やはりインパクトがないといけません。ひと口食べた時に『これは○○の食パンと一緒だね』と思われてしまうと、なかなか購入されるのは難しくなります。ですから、たとえばですが辛いとかしょっぱいとか、食べてみて何か感じてもらえるような味がいいかなと思っていました。もちろん名だたるブランドの食パンはさすがにおいしいのですが、それと同じような商品を作っても差別化は図れないだろうと。

 私どもの『おとぎ話』は食べた時の生地のきめの細かさ、もちもち感、ほんのりした甘みを最大限に表現しました。食パンをスライスした時の断面のきめの細かさにはこだわっていますし、1本2斤で販売しているのですが他の食パンと違うところはずっしり重たく、サイズも大きめに仕上げています。その分原価は上がるのですが、そこで差別化を図っていかなければいけないと思っています」

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