“愚直なテーマ”と“絵”の美しさ!『竜とそばかすの姫』は、ココを観て!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
パソコンが逝ってしまいました。
これまで随分頑張ってもらってまして、もっと一緒にやっていきたいんですけど無理かなあ、と思う今日この頃です。
あ、もう1台あるので仕事はなんとかなりそうです。
それよりもう8月ですよ。暑いはずです。こんな時に外で頑張っている皆さん、お気をつけて。
さて今週も始めましょう。
「時かけ」「サマーウォーズ」で、完全に恋に落ちた、大好きな細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」を観てきました。
最高でした。
内容は予告や公式サイトをみて頂くとして、相変わらず「ネットと現実」「家族や親子」を、素晴らしくミックスした作品だったのですが、素人ながら、趣味で絵を描く筆者からみた“ここがスゲぇ”を報告させて頂きます。
影がね!“リアルでは描かずに、ネット世界ではしっかり描写されてる”の!!
Web上の仮想現実の世界を「もうひとつの現実」と呼ぶ世界観のなかで現実の方を、写実的な背景の上に“陰影の無いのっぺりとした絵”で描いて、デジタル世界を、真っ白な背景にしっかりとした陰影でデザインされたマーベル、ディズニー、ジブリ、パワパフの様な様々な画風を織り混ぜて観客に“リアルとネットを錯誤させつつ、画面の画風の整合性をとる手法”
圧巻でした。
ラストに世界観が交差する瞬間に、現実の絵に影がつくんですが、もう、そこからは涙が止まりません。
あと、もうひとつ書いておきたいのは「この監督、どんだけおんなじテーマ撮るんだよ!!」と、いうこと。
怖いんですよ、クリエイターは。
「似たジャンルを撮ると“焼き直し”」になるから。
でも、細田監督は“愚直”と言っていい程、「ネットと現実」「家族や親子」をテーマに作品を作り続けられていて、それがストレートを投げ続けてきたピッチャーとか、ストレートを打ち続けてきたボクサーとかの様に「真っ直ぐど真ん中」を打ち抜く作品を作り得たんだろうなと思いました。
ブチ抜かれるぜ。
何度でも観たい、大傑作なので、皆様も是非。
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1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23