飛び込みのレジェンド・寺内 メダルには届かず

8月3日、男子3m飛板飛込決勝で演技する寺内(写真:杉本哲大/アフロ)

 東京オリンピック第12日の8月3日、男子板飛び込みの決勝が行われ、6度目の五輪出場となる40歳の寺内健は359.70点の12位に終わった。

 6度の出場というのは夏季大会日本人最多タイ記録。寺内は2日の予選、準決勝とベテランらしい安定感のある演技を見せ、2008年北京五輪以来13年ぶりとなる決勝へ駒を進めた。

 決勝では3回目でミスをするも、最終の6回目でこの日最高となる74.40をマークするなど最後まで気持ちを切らさず安定した演技を見せた。しかし上位陣は80〜90点台を連発。残念ながらメダルには届かなかった。

 6度目の五輪を戦い抜いた寺内には各国の選手やコーチが総立ちで拍手を送った。12人中の最下位ではあったが「前だったら恥ずかしくてそそくさと帰っていたかも。でも、これが自分の今日の演技」と胸を張った。

 寺内は15歳だった1996年アトランタ五輪から4大会連続出場。28歳で一度引退したが、五輪のメダルへの渇望から2年後に復帰。2016年のリオデジャネイロ、そして今回の東京と2大会連続の出場を果たした。