ユニークな多様性の祭典「パラリンピック見どころ総まとめ」【競技編】
パラテコンドー初代女王を目指す太田渉子 (写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
新競技はバドミントンとテコンドー
今大会で初めて正式競技となるのは、バドミントンとテコンドー。バドミントンは車いすや義足など、選手の障がいに合わせてコートの広さや戦い方が変わることにより、魅力であるスピーディーな打ち合いや駆け引きを実現している。注目は、車いすの部ダブルスで2019年の国際大会を制した、里見紗季奈と山崎悠麻のペア。東京2020大会後の今年10月には、初めて日本で開催される世界選手権も控えるなど、パラバドミントンの普及に向け、日本勢のメダルラッシュに期待が集まる。もう一つの新競技、テコンドーは巧みな蹴り技に注目。パラリンピックで実施される種目は、両腕などに障がいを持つ選手が行う「キョルギ(組み手)」。頭部への攻撃は禁止で、胴部への攻撃が有効となる点はパラテコンドーならでは。一発逆転を狙って繰り出される、高得点の360°回転の回し蹴りは迫力満点だ。日本勢では、2006年トリノ大会でバイアスロン銅メダリストの太田渉子らが出場する。冬のパラリンピックにも出場した太田は、今度は夏の大会で初代女王を目指す。