オケタニ教授が語る「夜景おじさん」の神髄
夜景をバックにプロレスラーを撮ってみたい
おじさんばかりに目が行きがちだが、いろいろな場所の夜景もきれい。撮影場所はどうやって?
「基本的には自分で探します。知り合いのインスタグラムなんか見ていて良さそうなところがあれば、なんとか自分でその場所を探したりします」
場所を探すのも醍醐味?
「なんか写真家の中ではそういった場所を聞くのはタブーみたいなんです。誰から学んだというわけではないんですが、プロのカメラマン同士のSNSのやり取りを見ているとどうやらそうらしい(笑)。なので、意地でも人には聞かないで自分で探し当てますよ」
そんなオケタニ教授の夜景へのこだわりは?
「夜景がきれいに越したことはないんですけど、別に夜景だけが目的じゃない。被写体との相性とか組み合わせの妙みたいなものもありますよね。最近は写真を見るとどこの夜景かはだいたい分かります。人を撮る名所ってあるんで。でもいまだにどこだか分からない場所もあるんですよね」
最近は意外な発見もあったとか。
「夜景を撮っている人あるあるだと思うんですけど、ビル群はリモートの影響でオフィスに全然明かりがないんです。明かりがぽつんぽつんなので、夜景の中ですっぽり抜け落ちる感じでゴースト感が出てしまう。今っぽいといえば今っぽいんですけど、ちょっとがっかりする時もあります。なので今年は去年に比べて、ビルの明かりではなくマンションの明かりで場所を選ぶようになりました」
こんなところにも新型コロナの影響が…。
「働き方改革もあると思いますが。夜景にまで影響が出るとは思わなかったですよね」
先日の番組では「遺影に使う人がいる」とのことだったが。
「SNSでのコメントでも皆さん、遺影について触れていました。撮らせてもらった人のお父さんが最高齢で95歳だったんですが、先日亡くなられて、息子さんから“遺影に使っていいですか?”と聞かれまして。お葬式後に祭壇の写真が送られてきたんですが完全に夜景が映っていた。普通、遺影って無地ですよね」
写真家として「夜景おじさん」を撮り続ける一方でさまざまな企業や個人からも撮影の依頼が来るようになったという。では最後に今後については?
「プロレスラーの方を撮りたいんですよね。もちろん夜景で」
ちょっと見てみたい。