衣がハゲ山に!?人気料理家・坂田阿希子が平野紗季子にもっとおいしい「揚げもの」指南

愛用の鍋を手に「2人分くらいだったらこれで揚げられる」と坂田

「おうちでは怖くて揚げものをやりたくないという人こそやってもらいたい」と力説する坂田に、「まるで猛獣使い。私からすると揚げものが一番の猛獣」という平野。「でも、揚げものを飼い慣らしたら、もっとも素晴らしい調理法のひとつだと思いますよ」と語る坂田に対し、平野は「叶恭子さんみたい! 叶姉妹ってライオンとかヒョウとかが好きらしくて、今そんな感じでした」と尊敬のまなざしに。坂田が「紗季子ちゃんはポテトフライが大好きと聞いたので、そういうのを一番最初にやって欲しい」とリクエストすると、平野は「え〜、家で食べたい!」と絶叫した。

 その後、平野は「粉で揚げるのがけっこう苦手で、10円ハゲみたいに粉がまばらになったり、油の中で衣がはがれて鹿がめちゃくちゃに食べたハゲ山みたいになったり」と悩みを吐露。「お野菜を揚げる時は、一番最初に粉を軽く薄くまぶして、それからウェットな衣をつける。唐揚げに衣をまぶすのは、バットも大事だけれど手というのがとても大事。衣の濃度を手の感覚や指先で覚えると、次からはもうその濃度で作れるから心配なくなる。遠回りだけどそのほうが早道ですね」と説く坂田に、思わず平野も「もう人生訓ですね、揚げもの人生訓」と納得していた。

(9月7日、坂田阿希子×平野紗季子「揚げ揚げ夜話 偉大な揚げもの、たまらない揚げもの」@ジュンク堂書店池袋本店より)

フードエッセイストにもかかわらず「揚げものは鬼門」という平野