「PIST6」がついにスタート。従来の「競輪」のイメージを一新

開幕シリーズで初代王者に輝いた雨谷一樹(撮影・堀田真央人)

 また競輪では選手は1日1回の出走だったが、PIST6では2回走る。そして競輪ではS級とA級の選手が同じレースで走ることはないが、PIST6はS・A級混合で一緒に走るので、競輪では見られない選手同士が対戦することになる。

 S級とA級の選手が一緒に走るとS級の選手が勝つように思いがちだが、レースはそう簡単なものではなく、開幕シリーズ(10月2、3日)の決勝に勝ち上がった6人のうち3人はA級選手だった。

 なかでも決勝で6番人気ながら3位となった小佐野文秀(45歳・山梨=A1)は準決勝も6番人気で1着となり3連単30万円超えの大穴車券の立役者に。表彰式では「よもやよもやでございます。やりました。競輪、何が起こるか分かりません! これからもぜひ楽しんでください」と競輪、そしてPIST6の魅力をアピールした。

 また照明や音響による演出を取り入れ、従来の競輪のイメージを一新。アリーナに設けられた敢闘門から登場する際にさまざまなパフォーマンスを見せる選手もおり、これまでとは違った選手の魅力もアピールできそうだ。

 そして会場内はバンクと客席の間には柵がなく、バンクの急勾配の先に客席があるという作り。正面最前列に約60席設けられたプレミアムシートはバンクから1メートルという至近距離で、レースの迫力が直に伝わる作りとなっている。今回は新型コロナウイルスの影響で無観客で行われているが、今後、観客を入れての開催になると大きな話題を呼びそうだ。

<<< 1 2