ショートトラックスピードスケート 『No attack, No chance.』【アフロスポーツ プロの瞬撮】
スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
“氷上の格闘技”とも称されるショートトラックスピードスケート。
今シーズンの幕開けとなる全日本距離別選手権が9月下旬に開催され、いよいよ来年2月の北京五輪への切符を賭けた最後の戦いが始まった。
早速、本大会では熾烈なトップ争いが繰り広げられたが、最も印象的だったのは激しいクラッシュのシーンだ。
スタートダッシュやコーナリングで激しく競り合う選手同士が接触し、他の選手も巻き込んだ大転倒につながり、競技をやり直すという場面が何度も続いた。
接触、転倒、失格、負傷。
様々なリスクを覚悟したうえで、自らの手でチャンスを勝ち取るために果敢に攻める。
勝敗の差は紙一重だ。
そんな極限状態の中で戦い続ける選手たちを撮影していると、私はふとある言葉を思い出した。
“No attack, No chance.”
レーシングドライバーの佐藤琢磨が信条とする言葉だ。
“No attack, No chance.”
私はただただ選手たちの健闘を祈るばかりだ。
■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑
戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか
★インスタグラム★
https://www.instagram.com/naoki_nishimura.aflosport/
1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。
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