「次世代に向けた日本文化とエンターテインメントの融合」をテーマとしたフォーラム「WEAVE JAPAN2025」が開催。日本の活性化を目指すプロジェクトをスタート

BEYOND 2020 NEXT FORUM総合プロデューサーの一木広治氏(撮影・蔦野裕)

 ナビゲーターを務めたジャーナリストの堀潤氏は「この前に行われたセッションでは“経済と文化は実は折り合いが悪い”と言う話が出た。やはり経済的な利益を短期に満たして産業化しようと思うと、文化的なもののスピード感が異なってくるので、非常に難しいというジレンマがある。だからこそパブリックがどのようにして関わるのか。一方で国家戦略すぎると文化的価値というのが損なわれるのではないかという、ここでまたジレンマもあったりする。ここを越えていく工夫は?」と投げかけると佐々木氏は「時間軸をどう捉えていくのかというところが非常に重要なのかなと思っている。ご指摘の通りビジネスだけの議論をすると、いかに最大のリターンを最小の期間で計上していくのかというところに当然集約される、なので我々の政策的には少し中長期的な視点に立って物事を考えることで、文化的な側面という観点からすると政策が役に立てる部分も結構あるのではないかと思っています。とにかくいい作品ができればいいとか、とにかく儲かればいいというだけでもいけない。この両極端の中でその塩梅を丁寧に作り込んでいくことが大事かと思っている」と答えた。

 最後に一木氏は「今の時代は選択よりも融合の時代だと思っている。業界、世代を超えて日本の文化も含めてエンターテインメント、食、ファッション、街づくりの融合。これを誰かが紡いでいかなければいけない。紡いでいくのに今はグローバルな時代で競争や発信には国とも連携しなければうまくいかない。こういった活動を今日参加してくれたBEYOND2020NEXT FORUMメンバーやぜひ一緒にやりたいと言ってくれる方々にも加わってもらって、来年から経済産業省と共創するワーキングコンソーシアムをスタートします」と締めくくった。

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