新宿歌舞伎町で音楽劇「三文オペラ」。主演の聖児セミョーノフ「モラルも正義もなく、もう本当に反社会的な舞台。でも爽快感があると思う」
警視総監のブラウンを演じる渡部豪太は「この三文オペラというのはとても想像力を働かせないとついていけない戯曲なんですが、演出の三浦基さんがとてつもない演出をつけてくださいました。体とセリフが一体になることを許さない、とんでもない演出がついております。なので我々役者はすごい大変なのですが」と三浦の演出について語ると娼婦ジェニー役の秋吉久美子が「見るとちゃんと普通に大変そうじゃないという。そこが悔しいところです」と同調。渡部は「そういうマジックがかかっております。なのでこの三浦さんの魔法を見にぜひいらしてください。ぜひ目撃しに来てください」と続けた。
また聖児は「今、コンプライアンスとかいろいろ言われている時代なんですが、これは舞台の上なので嘘だから。その嘘の中でも反モラルなわけですよ。モラルも正義もなく、もう本当に反社会的。秋吉さん演じるジェニーは僕の元愛人だし、僕はヒモだった。ももちゃん演じる奥さんのポリーがいて、ルーシーという愛人がいる。でもルーシーのお兄ちゃんのブラウンともなんだかBLなの?みたいな謎の関係があるみたいな、もうぐっちゃぐちゃ。でもそのごちゃごちゃぐちゃぐちゃって人間がみんな持っているもの。今の社会ではみんな人に言えないこととかダメなものを抱えている。どの人間にもいいところと悪いところがある中で、ダメな部分とか悪いところとかが結構面白おかしく描かれていると思うので、そこを見ると爽快感とかスッキリする感じ、“なんか気持ちいいな”っていう感じがあると思うので、そこをお祭り楽しむみたいに楽しんでもらえたらいいなと思ってます」と今作の見どころをアピールした。
聖児、もも、星田、渡部、秋吉の他の出演は大谷亮介、梅垣義明、エミ・エレオノーラ、真洋、松本実、安部聡子、奥津裕也、トースティー、藤井レオナ。同作は新宿FACEで17日から21日まで上演される。

