【インタビュー】太陽の歌声を持つシンガー、Leolaがファーストアルバムをリリース
シンガー、Leola(レオラ)への注目度が再び上昇中だ。昨年4月にデビューし、リラックスしたビーチミュージックテイストの楽曲と少しだけハスキーな歌声で、幅広い層から支持を集めた。12日にリリースするファーストアルバム『Hello! My name is Leola.』もまた、気持ちのいい音楽ばかりだ。
何だって最初は緊張や気負いが付きまとう。けれど、Leolaのファーストアルバム『Hello! My name is Leola.』からは、そんなものは微塵も感じられない。余裕があって心地がいい。ハワイ語で太陽の歌声を意味するLeolaの歌声やアコースティックギターの音色が呼び起こすのは、日光がキラキラ反射する海や、月夜に照らされる海。引いては寄せる波だ。人によってはサーフボードの上で波待ちしている自分の姿も浮かんでくるかもしれない。
初めてのアルバムのタイトルはずいぶん前から決まっていたという。
「アルバムはタイトルからスタートしました。“はじめまして! 私の名前はLeolaです”という意味合いの呼びかけは、最初に会うときにしか使えないですから、一番最初のアルバムを手に取ってくれた人みんなにそう言いたいなって。Leolaというアーティスト像、私がどんな歌を歌っていきたいのか、どういう人なのかを、このアルバムを通じて知ってもらえたらいいな。そんな気持ちで完成させました」
2016年4月に発表したデビューシングルの『Rainbow』、それに続く『Let it fly』と『I & I』の両シングルも話題となり評価もされた。それを踏まえてのファーストアルバムでは、先行シングル『コイセヨワタシ。/Mr.Right』などを軸に12曲を収録。アップテンポ、ミディアム、そしてバラード。さまざまな曲調の楽曲を歌いこなす。
ハワイ要素満載で声を聴かせる『Sunshine + Voice』からスタート。太陽の声をそのまま音として録った!と言わんばかりの導入だ。
作詞も作曲もするが今のところは作詞がメイン。デモ音源を聞いて作詞していく時には、その音に合った場所、海の風景や時間などが浮かんでくるそうだ。収録曲はほぼラブソング。ただ、彼女が綴るストーリーから感じるのは「明るさ」だ。ストレートな明るさもあれば、静かなものもある。そう遠くない未来にやってくる明るさもある。
「生まれてくるのがそういう言葉やフレーズです。まだ悲しい歌を歌う心境ではないからかな、と思いますね。デビューしたいのにできなかった時期があって、やっとデビューしてっていう自分が感じてきた思いのほうが、よりリアルに書きやすいというのもあります。恋にしても、不安や悲しいこともあるけど前向きに過ごしていけたらもっと豊かになる。そんな気持ちが反映されていると思います」
シングル曲に代表される彼女のポップサイドはいうまでもないが、ちょっとしたダークなサイドも聞かせてくれる。”自己紹介的な1枚”といっても、なかなかディーブ。
「アルバムの中で闇が見える曲は『It’s a“New Day”』とか『The way』ですね。歌詞にも、「裏切り」だとか「過ち」だとか、「無理」とか、出てきます。『It’s a“New Day”』は、どん底が続いているなかで光がさしてきた瞬間のことをリアルに書いた曲で、きれいな言葉でまとめることよりもストレートに伝わる言葉を選びました。それはこの曲に限らず、作詞するうえで大切にしている考え方です」
『It’s a“New Day”』では作曲もしている。
「この曲で初めて、自分で作詞作曲した曲を採用してもらえました! アレンジをCurly Giraffeさんにお願いしていて、素朴な雰囲気でありながら、エレクトリックなこともやっていただいたりしています」
たくさんの人に愛されそうなポップネスがあり、そして「おもしろいかもね!」と取り入れたスパイスや遊び心が散りばめられているアルバムだ。
「私の周りには、おもしろそうって思ったらやってみようっていう人が集まっています。間奏で遊んでみたり、きれいにまとまりそうな曲をあえて崩してみるトライもあったりします。自分のなかでは生まれないものを、持っている誰かに助けてもらって、みんなでLeolaになってるんだなって思いますね」
トレーニングもレッスンを受けずに独学で臨んだオーディションで結果が出せず挫折を味わったことで「やってみたらって提案されたことはとりあえずトライしてみて、それから考えるようになった」そう。そのスピリットが今後も、Leola自身を盛り上げていきそうだ。
本作のリリースを経て、ライブへの出演もアナウンスされている。
「いろんなところに行って、ライブをもっとしたいですね。それで、いつか日本武道館でライブがしたい。ハワイでもライブができたらいいな」と、意気込む。太陽の声が、あらこちらで響く日は、そう遠くない。
(THL・酒井紫野)
『Hello! My name is Leola.』
ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズから7月12日(水)発売。初回生産限定盤A(CD+DVD)3500円、初回生産限定盤B(CD+BD)4200円、通常盤(CD)2800円。すべて税込。初回盤のDVDとBDにはシングルのミュージックビデオとそれぞれのメイキングムービーを収録。詳細は公式サイト( http://www.leolalala.com/http://www.leolalala.com/ )で。