戦うビッグダディ 闘士【格闘家イケメンファイル Vol.68】
おしゃれな選手が多いKrush、K-1ファイターの中でも、特にファッションに強いこだわりを持つ闘士選手。
「数いる格闘家の中では、誰よりもファッションが好きだという自信はあります。むしろ格闘技よりファッションのほうが好きですね(笑)。もともと木村拓哉さんが好きで、木村さんに憧れて洋服を買いだしてから、ファッションに興味を持つようになりました。僕ら30代の男からすると木村さんは神ですよ。あのころから変わらずずっと信者です(笑)。残念なのは、今の若い子に木村さんの格好良さを言っても伝わらない事。全盛期を知らないと分からないのかな…」
のっけから熱いファッショントークを繰り広げつつ、プライベートな話を少し…。
「23歳の時に結婚して、8歳と7歳の子どもが2人います。結婚するまでの人生がひどすぎたので、別人かと思うぐらい人間が変わりました。フワフワして格闘技も真面目にやっていなかった時期もありましたが、しっかり真面目に人生に取り組もうと。きっかけ…多分、子どもが自慢できるオヤジになりたいなって思った瞬間に変わったのかも知れない」
可愛い子供が必死に応援する姿は、闘士の試合の名物となっている。
「K-1やKrushに関しては、息子と娘のほうが僕より詳しいぐらいです。おまけに、試合を見に来て僕が負けた時の感情がすごい。泣き叫びますから(笑)。うちの子は小さい時から格闘技をライブで見ているので、仮面ライダーなどの戦隊ものにはまったく興味がない。格闘技って嘘がない生身のものだけど、戦隊ものはお約束があるので、何だコレ?みたいな(笑)」
父親が空手の先生で、3歳の頃から空手をやっていたというが、ある日突然K-1を目指すことに。
「K-1に出ている魔裟斗さんをテレビで見て、かっこいいなって。それで、20歳の時に“俺はK-1に出る”って言って、住むところもないのに上京してきたんです。で、現在所属しているジムの門を叩いて入門するんですが、それからがちゃらんぽらんな生活で(笑)。自分は強いと思っていて、すぐにでも試合に出られるぐらいに思っていたんですけど、すごい下っ端の子にボコボコにされたんです。それで“俺ダメじゃん、やってられない”みたいな感じでやさぐれちゃった(笑)。しかし、K-1は捨てきれない夢でしたし、ちょうどそのタイミングで結婚したこともあり、しっかり練習して復活する事ができました」
現在、Krushのトーナメントを勝ち進んでいる。
「3月3日に行われたKrush.74 で、-60kg次期挑戦者決定トーナメントの1回戦があり勝ったので、次は5月28日に行われるKrush.76で、そのトーナメントの準決勝に出場します。これは今後行われるタイトルマッチの挑戦権をかけたトーナメントなので、絶対に勝ち進んで優勝したい。今は試合が終わったばかりなので、練習は休み。オフの時に思い切りリフレッシュしたら、練習に入った時に、また試合に勝ったら楽しいことがあるんだって思えて頑張れる。メリとハリです(笑)。次回の対戦相手の島野(浩太朗)選手は、すごい真面目なイメージなので、もう練習してるかも…。でも自分の調整の仕方がありますので、全然焦ってはいません」
目標はKrushのトーナメント優勝。その先はベルトを取ってK-1の舞台に上がるのが夢?
「いや、夢は『ダウンタウンDX』に出る事です(笑)。とにかくダウンタウンさんに会いたいので、『ダウンタウンDX』出演が最終的な僕の夢なんです。それにはチャンピオンになり、K-1に出場し活躍できたら『ダウンタウンDX』出演がぐっと近くなると思っている。逆にいうと、『ダウンタウンDX』に出演するには、チャンピオンぐらいにはなっておかないと(笑)。あと、静岡ローカルの『くさデカ』という番組の準レギュラーになれば夢はすべてかないます。ベルトを持っていないと、ただの胡散臭いおじさんになるので、なんとしてもベルトを取りたいんです」
なんともビッグな(?)夢だが、試合にかける思いは熱い。
「正直格闘技って分かりにくい部分もあると思うけど、僕は殴って倒すか、殴られて倒されるかの試合をしたいと思っている。だから、気楽に遊び半分で見に来て、日ごろのうっぷんを発散させてもらえれば。僕も30代ですが、若い子からは憧れの、そして同世代には勇気を与えられる選手でいたい。キングカズまでは無理かもしれないけど(笑)、異色の選手としてまだまだ戦っていきます」
静岡県出身。1983年8月22日生まれ。今月行われたKrush-60kg次期挑戦者決定トーナメントに勝利し、5月の準決勝進出を決めた。同トーナメントの優勝者は、10月に行われるタイトルマッチで挑戦者となる。池袋BLUE DOG GYM所属。Twitterアカウント:@toussy104