燐光群『推進派』
東日本大震災、それに端を発する福島原発の一連の問題で青息吐息の日本政府。しかし3・11以前、政府の頭を悩ませていたのは米軍の普天間飛行場の移設問題だった。
世間の目が東に向くなか、普天間問題は気付かれないように?ちょっとずつ動きを見せ始めている。
2010年初頭、鳩山政権が沖縄の米軍普天間基地ヘリ部隊の移設予定地として徳之島の名を上げた。島民の6割が反対集会に集まり「反対」を叫んだ。しかし島民のなかには少数ながらも推進派・誘致派も存在した。反対派の中にも「隠れ推進派」がいるとも噂されるなか、公然と「推進派」を名乗る者もいた。そして5月末、日本政府の要望によって、島で海兵隊ヘリコプター部隊の訓練をすることを盛り込んだ日米共同声明が発表される。やがて「隠れ推進派」と「反対派」の対立が日増しにあらわになっていく。
反対の人も推進の人も、そしてあんまり興味のなかった人も、もう一度基地の問題を見直したい。そして実は身近に転がっている「反対」と「推進」の対立という問題について深く考えたい。「現在」をまるごとつかみ取る坂手洋二が「今、この瞬間」を刻み込んだ作品。
【日時】6月8日(水)〜19日(日)(開演は平日19時、土14時/19時、日14時。※16日(木)は14時の回あり。開場は開演20分前。当日券は開演40分前から発売) 【会場】ザ・スズナリ(下北沢) 【料金】一般前売3600円、ペア前売6600円、当日4000円/大学・専門学校生2500円、高校生以下1500円 (学生券は前売・当日共通料金 受付で要学生証提示) 【問い合わせ】燐光群/(有)グッドフェローズ(TEL:03-3426-6294 〔HP〕http://rinkogun.com/) 【作・演出】坂手洋二 【出演】はしぐちしん、猪熊恒和、大西孝洋、中山マリ、鴨川てんし、川中健次郎、杉山英之、松岡洋子、樋尾麻衣子、安仁屋美峰、武山尚史、鈴木陽介、橋本浩明、桐畑理佳、横山展子、根兵さやか