黒色綺譚カナリア派 活動停止公演『誤/娯楽』

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 2003年に旗揚げし、「携帯電話のない時代」「明治〜昭和初期」を時代背景に、日本ならではの「精神的美学」「色彩美」といった耽美的なファクターを内包した作品を作り続けてきた黒色綺譚カナリア派。ここまで15回の公演を重ねてきたのだが、この公演をもって活動を停止するという。

 今公演では全国で活躍する地方劇団の俳優を集め、創作の場から、異なる小劇場文化の交流をしていきたいとの思いから、札幌、青森、京都、福岡で活躍している劇団の主宰4名を起用。東京の俳優もオーディションで選んだ。

 今回の物語の舞台は、山に棲みつく“化け物”の世話を任されたある村。毎年1人出さねばならない化け物の世話係をめぐり展開されるお話を通して、人間の業があぶりだされる。

 主宰の赤澤ムックが作品や行動に対する理由付けをあれやこれやと言葉にするのを良しとしないということで、活動停止についての経緯や思考は特に明らかにされてはいないが、役者を含め、新たなる可能性と方向性を模索し、次なる飛躍のための行動。再開のメドは現段階ではあえて立てていないとのことなので、カナリア派としては最後の公演となることもありうるという。

【日時】12月8日(木)〜18日(日)(開演は月水木19時、金土14時/19時、日14時。15日(木)は14時の回あり。開場は開演40分前。当日券は開演40分前) 【会場】こまばアゴラ劇場(駒場東大前) 【料金】全席自由 前売・当日各3000円/9・13・15日の14時の回は前売・当日各2800円 【問い合わせ】黒電話(TEL:090-8461-4699 〔HP〕http://www.kokusyoku.com/) 【作・演出】赤澤ムック 【出演】牛水里美、山下恵、芝原弘、中里順子、赤澤ムック(以上黒色綺譚カナリア派)/弦巻啓太(弦巻楽団・札幌)、山田百次(劇団野の上・青森) [声の出演]、山崎彬(悪い芝居・京都)、江崎穣(劇団ハリケーンディスコ・福岡)、片桐はづき(箱庭円舞曲)、福原冠、加藤文也