チェルフィッチュ『三月の5日間』

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 2004年に初演され、2005年には第49回岸田戯曲賞を受賞した代表作が待望の再演。

 これまでの劇構造覆す革新的な試みで日本の演劇シーンに衝撃を与えたこの作品は、初演以降、13カ国27都市で上演され、今回の公演中に100回目を迎える。

 物語は2003年のイラク戦争開戦時に六本木のライブハウスで出会った男女が、そのまま渋谷のラブホテルに行き、そこで5日間を過ごすというもの。登場する7人の俳優たちの台詞は物語の当事者としてのものではなく、聞いた話を観客に説明するというスタイルで発せられる。いわゆる“代話”。

 事件らしい事件は何も起こらないこの作品で、作・演出の岡田は「現実的な表現」への真摯な模索を試みた。そして「戦争」という巨大な出来事と些末といえるリアルな日常を巧妙に対比させ、日本の若者たちの抱く、とらえどころのない現実感を構造化した。

 初演から7年経って、世界も若者もずいぶんと変わった。ずっと見続けている人、初めての人とさまざまなとらえ方が出てくるだろう。

 17・18日は韓国語と英語の字幕付き。

【日時】12月16日(金)〜23日(金・祝)(開演は平日19時30分、土日14時/18時。月曜休演。※千秋楽は13時/17時開演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前) 【会場】KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ(日本大通り) 【料金】全席自由 入場整理番号付き 前売一般3500円/当日一般4000円 【問い合わせ】KAAT神奈川芸術劇場(TEL:045-633-6500 〔HP〕http://www.kaat.jp/) 【作・演出】岡田利規 【出演】山縣太一、松村翔子、武田力、青柳いづみ、渕野修平、鷲尾英彰、太田信吾