ペンギンプルペイルパイルズ『ベルが鳴る前に』

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 多くの演劇人が一度は彼の脚本か演出で芝居をしてみたいと思っているのだろう。多くのプロデュース公演での活躍が目立つ倉持裕。2011年も3本のプロデュース公演で作・演出などを務めた。そんな倉持が、2年ぶりとなる劇団公演へ新作を書き下ろす。

 葬儀会場に放置された謎のマシンを見張る女、無数の身体検査をクリアしつつ十数層にも及ぶ地階の最深部を目指す科学者たち、機械技師と脱獄囚を乗せて夜道を疾走するワゴン…。どこかでつながっているであろう複数のエピソードがオムニバス形式で進んでいく。そこで描かれるのは大きな社会問題と小さな個人的問題の狭間で揺れる人々の姿。その姿を通じて、なかなか相いれない個人と社会のメリットについて考察するという。

 外部の公演では「さすがにここまでは…」といっても過言ではないほどの不条理かつファンタジックな物語が展開される。やはりホームグラウンドでの倉持の作品はキレ方がちょっと違う。

 昨年9月に行われたリーディングイベント「官能教育」シリーズで、倉持が演出した作品に出演した奥菜恵が本公演にも参加。“謎のマシン”を愚直なまでに守るヒロイン役を演じるのも注目。

【日時】2月16日(木)〜22日(水)(開演は平日19時、土日13時/18時。※22日(水)は15時開演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前から発売) 【会場】本多劇場(下北沢) 【料金】全席指定5000円/当日5200円 【問い合わせ】リトルジャイアンツ(TEL:090-8045-2079〔劇団HP〕http://penguinppp.com/) 【作・演出】倉持裕 【出演】奥菜恵、小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡、近藤フク、吉川純広、大浦孝明、大数みほ、小野川晶、田川可奈美、橘花梨、中尾僚太、春木美香、林笑子、春山優、裴ジョンミョン、皆戸麻衣