演劇という枠にとらわれることなく、常に独自の方法論による作品を発表し続けてきたチェルフィッチュ。もともと作・演出を務める岡田はフィクションに懐疑的な思いを持っており、作品もそれとは遠い位置にあるものが多かった。しかし今回はそのフィクションにこだわった作品になるという。
昨年3・11の大震災が岡田に大きな心境の変化をもたらした。あれ以降、フィクションの存在意義を感じられるようになり、現実と対置されるものとしてのフィクションを作ってみたいという欲求が生まれたのだという。
この『現在地』はSFの要素が散りばめられた変化をめぐる架空の物語。ある日起こったとされている不吉な出来事以降の世界に生きる登場人物たちが、それぞれの視点で意見を持ちながら現実を生きていく姿を描く。今回はチェルフィッチュ初の女性のみのキャストでの公演。
一言で「フィクション」といっても、果たしてどんな作品に仕上がるのか? なぜ女性だけになったのか?などなど、興味は尽きない。
【日時】4月20日(金)~30日(月・祝)(開演は平日19時30分、土日祝14時。水曜休演。開場は開演30分前。当日券のある場合は開演1時間前から発売) 【会場】KAAT神奈川芸術劇場 〈大スタジオ〉(日本大通り駅) 【料金】全席自由 入場整理番号付き 前売一般3500円、当日一般4000円/シルバー割引3000円(満65歳以上)/U24チケット1750円(24歳以下対象)/高校生以下割引1000円(高校生以下対象) 【問い合わせ】チケットかながわ(TEL:045-662-8866=平日10~18時〔HP〕http://www.kaat.jp/) 【作・演出】岡田利規 【出演】山崎ルキノ、佐々木幸子、伊東沙保、南波圭、安藤真理、青柳いづみ、上村梓 ※5月6~7日に福岡公演もあり