五反田団『宮本武蔵』

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 なんとなく現代口語演劇のきっちりした作品をやっていると思わせておいて、よく考えてみると、実はちょっとおかしな設定のお話が多いのが五反田団。  そんな彼らが今回取り組むのは「本格時代劇」。  宮本武蔵というタイトルではあるが、別に彼の剣豪としての生涯を描くといった内容ではなく、なぜ人は人を殺すのかとか、生きているものと死んでいるものの差といったものを描くという。  なるほど、物語の設定は変わっても描く本質は変わらないということか。  作・演出の前田司郎は「舞台上や、狭い稽古場で刀を振り回すのは危ない」ということで、そういうシーンは無し。「予算の都合でカツラはかぶりません」と、またなんともひょうひょうとした言いぐさで煙に巻く。  腰に刀はあるものの、頭の上にはまげはなし。まあ着物くらいは着ているんだろうが...というと「そりゃ武士じゃないな」なんて時代劇通っぽいことを言う人もいるだろうが、そんなやぼなことは言いっこなし。むしろそんな絵づらでどんな時代劇を見せてくれるのか、正直興味津々である。

【日時】6月8日(金)~17日(日)(開演は平日19時30分、土15時/19時、日15時。13日(水)は15時の回あり。月曜休演。開場は開演20分前。当日券は開演1時間前から発売) 【会場】三鷹市芸術文化センター 星のホール(三鷹) 【料金】全席自由 日時指定・整理番号付 一般 前売2500円、当日2800円/高校生以下1000円(前売・当日とも) 【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL:0422-47-5122=10~19時 〔劇団HP〕http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/) 【作・演出】 前田司郎  【出演】大山雄史、小河原康二(青年団)、荻野友里(青年団)、金子岳憲、岸井ゆきの、久保亜津子(向陽舎)、黒田大輔(THE SHAMPOO HAT)、前田司郎