STAGE 不器用な人間たちが繰り広げる日常にいい意味でイライラ

劇26.25団『秘密の繭』

 真面目に生きれば生きるほど周りから見ると滑稽に映る、感情が行きすぎた場合の怖さとおかしさ、平凡と思われていた人が時折見せる異常な行動……一皮むけると人間とはなんと面白いものなのか。ここの登場人物たちを見ているとこんな感想が浮かんでくる。そして、そんな不器用な人間たちが繰り広げる日常を、ちょっとばかりの刺激と不愉快なエピソードを織り交ぜて描き出す——劇26.25団はそんな劇団。
 今回の舞台は関東の外れにある小さな町。弁当屋を営む女とその娘の暮らす家に、ある日、娘と異母兄弟の男がやってくる。3年ぶりの再会。実は女と男はある秘密を共有しており、男はある決意をここに持ってやってきたのだった…。
 重苦しいエピソードや人間の不気味な習性で“重さ”を描くことが多いのだが、今回はその重さをよりリアルな出来事で表現。よりイライラさせられそうな——そんなところにも思わず期待してしまう。

【日時】10月24日(水)〜11月4日(日)(開演は平日19時30分、土14時/19時、日15時。31日(水)は14時30分の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前。【会場】OFF・OFFシアター(下北沢)【料金】日時指定・全席自由 前売 2800円、学生 2000円/当日3000円 ※初日&平日昼(31日14時30分)割引 前売 2500円、学生 2000円/当日 3000円【問い合わせ】劇26.25団制作部(TEL:080-3088-9078〔HP〕http://25dan.com/)【作・演出】杉田鮎味【出演】長尾長幸、杉元秀透(以上、劇26.25団)/浅利ねこ(ぬいぐるみハンター)、加藤ちえり、加藤なぎさ、菊妻亮太(THE SHAMPOO HAT)、須藤真澄、住吉梨紗、中澤功(サモ・アリナンズ)、林佳代、星原むつみ(東京タンバリン)