STAGE デスロック4年ぶりの東京公演で僕たちは何を感じ取れるのか

東京デスロック 東京復帰公演 『東京ノート』

 東京デスロックと名乗っておりながら、2009年より東京公演を休止。主宰の多田淳之介が芸術監督を務める埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみのレジデントカンパニーとして、同所を中心に「地域」という概念をテーマに活動を続けてきた東京デスロックが4年ぶりに東京公演を再開するという。
 彼らはこの間、韓国、フランスといった国外、国内では青森、北九州といった地の劇団や団体と作品作りにとどまらない、演劇の可能性を追求する活動を行ってきた。その中で導き出されたものは、地域も世界であり、世界は地域なのかもしれないということ。そもそも日本というものは地域の集まりであり、地域という言葉も、地方という意味ではなく、作品の中における地域を表すものでしかない。
 東京ノートは劇作家・平田オリザが1994年に書いた作品で、2024年の近未来の美術館を舞台に、家族や人間関係の緩やかな崩壊を描いている。戦争という大きな背景を前に、日々の生活を送る日本人の姿が克明に描写され、現代社会のさまざまな問題点と危機があぶり出された作品だ。平田の提唱する現代口語演劇の原点ともいわれる作品なのだが、多田の手にかかるとどんな作品に仕上がるのか…。

【日時】2013年1月10日(木)〜20日(日)(開演は平日19時、土日祝14時。15日(火)休演。開場は開演20分前。当日券は開演の40分前)【会場】こまばアゴラ劇場(駒場東大前駅)【料金】日時指定・整理番号付自由席 一般前売・予約3000 円、当日3500 円/学生・シニア(65 歳以上)前売・予約2500 円、当日3000 円/中・高校生前売・予約・当日共1000 円/小学生無料(要予約・劇団のみの取り扱い)【問い合わせ】東京デスロック(TEL:080-3360-2180 〔HP〕http://deathlock.specters.net/)【作】平田オリザ【演出】多田淳之介【出演】夏目慎也、佐山和泉、佐藤誠、間野律子(以上東京デスロック)/松田弘子、秋山建一、石橋亜希子、  智子、山本雅幸、長野海(以上青年団)/内田淳子、大川潤子、大庭裕介、坂本 絢、宇井晴雄、田中美希恵(贅沢な妥協策)、永栄正顕、成田亜佑美、波佐谷 聡、李 そじん