STAGE 演出の妙を感じさせる作品 part1

はえぎわ『ガラパコスパコス〜進化してんのかしてないのか〜』

 ノゾエ征爾は高齢者施設で芝居の巡回上演をするなかで「老い」というものに直面し、今まで思い描いていたそれとはまるで違っていることに気が付いた。そして「『老い』を負のイメージで終わらせたくない」という思いで描いたのがこの作品。2010年に上演され、劇団としてもターニングポイントとなった。待望の再演となる。

 派遣のピエロとして働く太郎はある日、高齢者施設から抜け出し徘徊している老女のマチコと出会い、2人だけの生活を始める。太郎とマチコの家族、施設の職員らを巻き込み騒動は広がるなか、進行するマチコの症状。やがて太郎には決断を迫られる時がやってくる。

「老い」への距離感によって思いは違えど、胸にぐさぐさ来る作品だ。

「ままごと」を主宰する柴幸男が俳優として舞台に立つという。これまたかなりレアな出来事。

【日時】6月7日(金)〜16日(日)(開演は平日19時30分、土14時30分/19時、日14時30分。水木は14時30分の回あり。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】三鷹市芸術文化センター 星のホール(三鷹)【料金】前売3000円、当日3300円/学生1500円(前売・当日とも)、高校生以下1000円(前売・当日とも)/早期観劇割引(6〜9日)、平日マチネ割引(12、13日)すべて300円引き【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL0422-47-5122 [HP]http://mitaka.jpn.org)【作・演出】ノゾエ征爾【出演】井内ミワク、町田水城、鈴真紀史、滝寛式、竹口龍茶、踊り子あり、川上友里、鳥島明、山口航太、ノゾエ征爾(以上、はえぎわ)、たにぐちいくこ、新名基浩、金珠代、笠木泉、柴幸男(ままごと)