10・5 『VTJ 3rd』所英男 今度は元UFC戦士と対戦

 ケージで行われる総合格闘技大会『VTJ 3rd』(10月5日、大田区総合体育館)のカード発表会見が30日、都内で行われた。
 この日発表されたのは3試合。
 第1回大会から3連続参戦となる所英男は57.2キロ契約でウィル・カンプザーノと対戦する。カンプザーノはWEC、UFCに参戦経験のある選手。UFCリリース後、テキサスの新興団体LFCでバンタム級王座を奪取。現在4連勝とメジャーへの再挑戦を目論んでいる。
 所はカンプザーノについて「今まで戦った選手の中でも最も強い相手になると思うが、そういう選手と戦いたかったのでありがたい。打撃が上手で、一発一発が強い、(自分が)理想とするような打撃ができる選手。手強い相手。4連勝中と勢いがあって、目指しているところは一緒だと思うので負けられない」と語った。
 前回大会ではパンクラスの現役王者・石渡伸太郎の参戦が大きな話題を呼んだが、今大会ではZSTの現役ライト級王者・小谷直之が参戦。修斗を中心に活躍する星野大介と対戦する。
 小谷はZSTでは絶対王者といわれる存在。かつてはPRIDE武士道、UFCといったメジャー団体への参戦経験もあり、国内のライト級ではトップクラスの実力者。小谷はもともとシューティングのジムにいたこともあり「プロシューターは強い存在という意識がある」と敬意を見せながらも「チャンピオンなので、チャンピオンの強さを見せて勝つ」と勝利宣言。一方、星野は「KOを狙う。修斗は強いってところを見せたい」と語った。
 サブミッションの小谷と打撃の星野、ZSTと修斗の対戦など見所は多い。実績から小谷有利の下馬評ではあるが、星野はもともとケージフォースで戦っていたこともありケージでの戦いには一日の長がある。第1回大会でも勝利を収めているだけに侮れない。

NULL
 この日もう1試合発表された「西浦“ウィッキー”聡生vs大澤茂樹」も注目の日本人対決。

 ウィッキーは前回大会では階級を落としての参戦だったが、それが裏目に。「前回はおもしろくなかったってみんなに言われた」ということで、今回は適正体重である65.7キロで雪辱戦に臨む。

 対する大澤はレスリングエリートでありながら、打撃にも定評がある選手。変則的な打撃を得意とするウィッキーとどういった試合が展開されるのか全く予想のつかないカードとなった。

 この日の会見には今大会で引退試合を行う藤井惠も姿を見せた。当初は藤井のカードの発表も予定されていたのだが、諸般の事情でこの日は見送られた。

 しかしVTJ実行委員会の坂本氏は「素晴らしい相手を用意できたと思っている」とのことで、発表は時間の問題のようだ。

 藤井は「ただ試合をして終わろうとは思っていない。最後まで世界一を目指して戦う」と改めて引退試合への決意を語った。
 
 藤井は9月2日にU-STREAMの格闘トーク番組『格闘技のチカラ☆』に出演予定で、早ければそこで対戦カードが明かされる可能性もあるという。