修斗 佐々木憂流迦が他団体の王者刈りへ意欲

 プロフェッショナル修斗の公式戦が13日、東京・後楽園ホールで開催された。
 昨年7月に行われた防衛戦後に環太平洋フェザー級王座を返上した佐々木憂流迦はセミファイナルでZSTバンタム級王者の藤原敬典と対戦。互いに団体を背負っての戦いとなったが、憂流迦が1R4分35秒、スリーパーホールドで一本勝ちを収めた。
 修斗のバンタム級世界タイトルを目標とする憂流迦だが、現在、王者の堀口恭司はUFCに参戦中とあって、すぐに挑戦することは難しい状態。
 そんななか、昨年秋にはグラップリングの祭典である『ADCC Worlds2013』や『VTJ 3 rd』にも参戦。来るべき時に備え腕をぶしている状況だ。憂流迦にこの日用意された藤原は「寝技で一本を取られたことがない」という強者だったが、憂流迦は序盤から相手の土俵である打撃でも互角に渡り合い、1R終盤、打撃の攻防から組み付き、足をかけテイクダウン。立ち上がった藤原のバックを制するとコーナーで背中に乗り、つぶしてバックマウントからスリーパーホールドでギブアップを奪った。
 憂流迦は試合後「他団体のチャンピオンってこんなもんですか? いっぱいチャンピオンがいますけど、俺が全員叩き潰します。このリングで世界のベルトを巻くまで1試合も俺の試合、見逃さないでください」とアピール。今後のファイティングロードに注目が集まる。
 この日のメーンでは世界フライ級チャンピオン決定戦が行われ、室伏シンヤが1R3分33秒、スリーパーホールドで猿丸ジュンジを破り、ベルトを獲得した。コツコツと実績を重ね、世界ランク1位となり世界戦にたどりついた室伏と今回で3度目の世界挑戦となる猿丸。
 強打が売りの猿丸だったが、“3度目”というのが見えないプレッシャーとなってしまったのか、序盤から本来の動きを見せられない。室伏は打撃をかいくぐりタックルを仕掛けると徹底してテイクダウンを狙う。バックを取るや4の字ロックで動きを止め、スリーパーで猿丸を落として新王者となった。
 今大会から始まった「インフィニティリーグ2014」ではフライ級の公式戦が行われ、この試合がプロ修斗デビューとなる澤田龍人が初戦を迎えた。すでにVTJでプロデビューし、2連勝している澤田は激しい打ち合いからタックルにきた飯野の首をとらえると1R2分7秒、フロントスリーパーで失神させ一本勝ちで衝撃のデビューを飾った。

VTJ 4thで児山vs小谷決定

 ケージで行われる格闘技大会『VTJ 4th』(2月23日、東京・大田区総合体育館)の対戦カードが13日、発表された。
 昨年末の新宿フェイス大会で突如不穏な空気が生まれた、修斗世界ウェルター級1位の児山佳宏とZSTライト級王者の小谷直之の注目の一戦が正式決定した。合わせて美木航vs西浦“ウィッキー”聡生の一戦も発表された。
 今大会から125ポンド(56.7kg)トーナメントが開幕。外国人を含む8人が参加し、3大会に渡って行われる。
 この日は修斗世界バンタム級王者・神酒龍一、元修斗世界フェザー級王者・扇久保博正、元修斗世界フェザー&バンタム級王者マモル、元DEEPバンタム級王者&元フェザー級キング・オブ・パンクラスの前田吉朗の4選手の参加が発表された。
 また3月16日に開催される『2014年プロフェッショナル修斗公式戦 第2弾』(東京・後楽園ホール)の対戦カードも発表。昨年末に発表された環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ、王者・佐々木信治vs挑戦者・大尊伸光の一戦の他に、佐々木憂流迦が返上した環太平洋フェザー級王座の決定戦、小野島恒太vs根津優太戦と世界フライ級王座への挑戦者決定戦、正城ユウキvs内藤のび太戦が行われる。