“第一印象”の奥に秘められた世界観に触れて 『ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ』

原美術館 開催中〜3月30日(日)

 ベルギーを代表する現代美術作家、ミヒャエル・ボレマンスの、日本における初個展。ボレマンスは、制作数に比べて、自身が完成作と認め世に出す作品数が圧倒的に少ないことでも知られており、初期から現在までの作品が集結する本展はボレマンスというユニークな作家に迫る貴重な機会となる。
 ボレマンスは30代に入った1990年代半ばから、写真による表現から油彩へと転向。以来、国内外の先鋭的な美術館やギャラリーなどで個展を開催し、注目を集めている。その作品は具象絵画であるため、一見“何が描かれているか”分かりやすく思えるが、実は描かれるイメージは巧妙に理論化を避けられており“何を伝えているのか”という解釈は見る者に委ねられる。
 かつて原美術館を訪れた際、その建築の歴史と佇まいに感激したというボレマンス。以来、同館での個展の構想を温めつづけ、今回実現した。展覧会では、ボレマンス自身が選んだ約30点を紹介。また、近年制作を始めた映像作品も紹介する。

【時間】11〜17時(水曜は20時まで。入館は閉館の30分前まで)
【休】月曜【料金】一般1000円 大高生700円 小中生500円
【問い合わせ】03-3445-0651
【交通】JR品川駅より徒歩15分
【URL】http://www.haramuseum.or.jp/