シチュエーションは違えどどちらも楽屋が舞台の作品
こまつ座 第103回公演『化粧』
今年30周年を迎えるこまつ座。このメモリアルイヤーに際し、昨年から特に再演希望の多い作品を上演してきたが、今回は井上ひさしが初めて書き下ろした一人芝居である『化粧』を上演する。
舞台はさびれた芝居小屋の寂しい楽屋。そこにいるのは大衆劇団「五月座」の女座長・五月洋子。本番前の慌ただしい楽屋に、昔、洋子が泣く泣く捨てた一人息子と名乗る人物が訪ねてくる。そして息子との再会と、洋子の十八番である母もの芝居『伊三郎別れ旅』の話が重なり合っていく。
この作品は、1982年に地人会の企画で上演、国内外で600回以上公演されてきた。
こまつ座では2011年に文学座の看板女優・平淑恵を迎え初めて上演。演出の鵜山仁は台本を大胆に新解釈。全く新しい「女座長・五月洋子」を作り上げ、全国各地で94回もの公演を行った。
劇中劇で大衆演劇を演じたり、実際には舞台には存在しない多くの登場人物を配するなど、観客の想像力を刺激する傑作戯曲だ。
【日時】3月7日(金)〜21日(金・祝)(開演は13時30分。※14日(金)は19時開演。土は17時30分の回あり、水は19時の回あり。13日休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】紀伊國屋ホール(新宿)【料金】全席指定 5250円、学生3150円【問い合わせ】こまつ座(TEL:03-3862-5941 [HP]http://www.komatsuza.co.jp/)【作】井上ひさし【演出】鵜山仁【出演】平淑恵