もう一度見たかった作品が座・高円寺で立て続けに再演
遊園地再生事業団プロデュース『ヒネミの商人』
作家・演出家の宮沢章夫が主宰する遊園地再生事業団の、伝説の作品といっても過言ではない『ヒネミの商人』が21年ぶりに再演される。
架空の今は存在しない「ヒネミ」という町にある小さな印刷屋でのやりとりが描かれている物語。特に劇的なことが起こるわけではないのだが、「喪失」とか「記憶」といった言葉が胸にしみてくる作品だ。
宮沢は当時、シティボーイズ、いとうせいこう、竹中直人、中村ゆうじらと結成した「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」での活動を終え、遊園地再生事業団を結成。劇作家、演出家として新たなスタートを切ったところ。旗揚げ公演の『遊園地再生』ではラジカルとは一線を画した作品を発表し、ファンを驚かせていた。
ちなみに宮沢はひとつ前の作品『ヒネミ』で、岸田國士戯曲賞を受賞している。この戯曲は出版されているので、観劇前に一読しておくとより作品への理解が深まるかもしれない。
【日時】3月20日(木)〜30日(日)(開演は平日19時、土日祝14時/19時。※30日(日)は14時の回のみ。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】座・高円寺1(高円寺)【料金】全席自由・整理番号付 前売・当日5000円/学生3500円【問い合わせ】株式会社ルアプル(TEL:080-8470-5550 [特設サイト]http://hinemi.roa-polo.com/)【作・演出・美術】宮沢章夫【出演】中村ゆうじ、宮川賢、片岡礼子、ノゾエ征爾、笠木泉、上村聡、佐々木幸子、牛尾千聖、山村麻由美