ブラジルW杯 最大の事件はかみつき追放!?
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会は9日(日本時間)から準決勝が始まる。今大会では決勝トーナメントのラウンド16ではすべてグループリーグ1位のチームが勝ち抜いた。
今大会でもっとも注目を集めた選手といえば、開催国ブラジルのエース・ネイマールだろう。グループリーグ初戦のクロアチア戦の2得点を皮切りにカメルーン戦でも2得点。決勝トーナメント1回戦のチリ戦はプレッシャーのかかるPKの5人目で落ち着いてゴールを決め、ブラジルを勝利に導いた。プレー以外でも、その“パンチラ”が話題に上がっている。これは試合後のユニホーム交換の時にわざとパンツの柄を見せているのではないかというもの。
最近ではズボンをずり下げてパンツを見せるファッションの若者の姿はよく見かける風景となっているので、テレビで見ていてもあまり気にする人はいなかったかもしれない。しかしFIFAは試合を利用して協賛社以外の宣伝をすることを禁じているのだが、これに抵触するのでは、というのだ。
それもそうだが、スポーツ選手としてのみだしなみという観点からの“問題”ではないのかという意見もある。
過去の大会においてはさまざまな事件が起こっているW杯。古くはマラドーナの“神の手”、ベッカムの報復行為での一発退場、ジダンの頭突き、フランスの内紛…。マラドーナは大会中にドーピング検査で陽性反応が出て追放という大ネタもあった。
今大会の一番の事件はウルグアイのFWルイス・スアレスによるかみつき事件だろう。グループリーグ最終戦、24日のイタリア戦の後半34分、スアレスがキエリーニの左肩にかみついた。左肩を露出してアピールしたキエリーニだが、その場ではおとがめなし。しかし試合後の26日、FIFAはスアレスに代表戦9試合の出場停止と、サッカーに関するあらゆる活動を4カ月禁止する処分を科した。事実上のW杯からの追放に、決勝トーナメントに進出したウルグアイは猛反発したが、受け入れられず、1回戦でコロンビアに2−0で敗れた。
かまれたキエリーニも「処分が重すぎる」と訴え、元アルゼンチン代表監督のマラドーナ氏もFIFAの裁定にクレームをつけた。
スアレス自身は「バランスを失って不安定になり、相手選手に倒れかかった。かんだり、かもうとしたりはしていない」という答弁書をFIFAに提出したが、映像を見ればそういう状況ではなかったことは明らかで、さすがにそれは通らず、30日になって自身の公式サイトで謝罪文を発表した。