「ITは常に変化し続ける」藤田晋さん(株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長)
ラジオ番組『JAPAN MOVE UP』の公開収録イベント『JAPAN MOVE UP〜TOKYO MOVE UPオープンカレッジ×ベクトル大学東京校』第3弾が26日、東京ミッドタウンの人気スポット・Mercedes meで開催。好評だった前回に続き、またまた豪華なスペシャルゲストが登場!
「今日は、先ほどまで社内でムキになって話していたことを、お話しようと思います(笑)」と口火を切った藤田さん。「実はここ数年で弊社の売り上げの内容がガラリと変わりました。今、売り上げの大きな割合を占めているのがスマホのサービスなんです。ITの現場でプロデューサーもしている人間として、今注目していることが3つあります。まず、ネットは技術者が大事だということ。ちょうどホリエモンから“サイバーエージェントはいつの間にか技術会社になったね”と褒められたんですが、今はすでに技術会社ではもうダメで、クリエイティブな会社でなければならないんです。ガラケー時代はクリエイティブは不要で、見やすさのほうが重要視されていましたが、スマホの普及とともにそれは一変しましたね。今はLINEのスタンプやカードゲームのビジュアルのように、クリエイティブさが競争力になるんです。第2に、スマホの登場で映像や音楽の視聴スタイルが変わったこと。PCではなくタブレットやスマホで再生する人が非常に増えましたね。それで今後、受け身で楽しめるサービスが伸びるんじゃないかなと思っています。僕自身、いちいち選んでダウンロードしたりするのが面倒になっているので(笑)。そして最後に、ベンチャー投資ブームの復活。僕も100億円規模の藤田ファンドなるものを立ち上げたんですが、今は投資をする側の会社より有望な投資先のほうが少なくて、ちょっとしたバブル状態なんですけど、若い経営者を育てるという意味でも、ファンドを続けていきたいと思っています」と語った。
第2部では、日本経済にも大きな影響を与えるITビジネスの視点から“日本を元気にする”鍵を探るべく、世界と日本のITの現状の違いなどについてトークセッション。2020年に向けて、ITもさまざまに活用できると語りながら「でもITは常に状況が変わり続けています。ビジネス的にも変化に対応していかなければならないのがITなのだと思います」と最前線であり続ける心構えも説いた。