“しがらみ”のない世代による寺山
レパートリー新作『奴婢訓』

キラリふじみ 2014年4月→2015年3月シーズン

 舞台公演に留まらず、さまざまな実験的な試みを展開するキラリふじみ。作・演出家の多田淳之介が芸術監督の就任以降、レパートリーを創造するプログラムを作成してきたのだが、今回はその第3弾。

 これまで清水邦夫の『あなた自身のためのレッスン』、シェイクスピアの『ハムレット』ときて、さてお次はなに?と思っていたら、寺山修司の『奴婢訓』ときた。

 同作は天井桟敷が1978年にオランダで初演し、その後30カ国で上演された代表作。不在の主人が君臨する館の中で、奴婢たちが不在の主人役を入れ代わり立ち代わり演じながら主人の権力を手に入れようと結末のない闘争を繰り広げる物語。

 寺山の死後もその作品は多くの劇団、プロデュース公演で上演されてきたが、基本的には寺山の流れをくむ人たちや縁のあった人たちの手によるものが多かった。そういう“しがらみ”的なものからは無縁の世代からのアプローチでどのような作品に仕上がるのか、興味深いところだ。

【日時】10月22日(水)〜26日(日)(開演は水木19時、金日14時、土18時。開場は開演20分前。当日券は開演1時間前)【会場】富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホール(鶴瀬)【料金】日時指定・全席自由・整理番号付 一般3500円、ペア6000円、学生・シニア 2500円、高校生以下1000円/リピーター割引 1000円(2回目以降の観劇が対象)【問い合わせ】富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(TEL:049-268-7788 [HP]http://www.kirari-fujimi.com/)【作】寺山修司【演出】多田淳之介【出演】糸井幸之介、猪股俊明、内田淳子、大川潤子、大塚洋、榊原毅、佐山和泉、夏目慎也、山崎皓司