池袋の飲み屋を探しておかないと…『狂人なおもて往生をとぐ〜 昔、僕達は愛した 〜』東京芸術劇場Roots Vol.2

 野田秀樹が芸術監督に就任以降、若手劇団の積極的な登用、若手演出家の新たなる活躍の場の創出、優れたレパートリーの提供など、さまざまな斬新な企画を立ち上げている東京芸術劇場。今回の“Roots”シリーズは「アングラ演劇・小劇場演劇」の草創期である60〜70年代に発表された戯曲を、現在活躍する若手演出家が演出することによって新たな魅力を発見し、刺激的な作品を生み出そうという考えから生まれたもの。

 その第1弾ではポツドールの三浦大輔がつかこうへいの『ストリッパー物語』を演出した。今回は清水邦夫の1969年に初演された戯曲を緻密かつ大胆な演出で注目される熊林弘高が手がける。

 秘密を抱えたある家族が次第に破滅へと突き進むさまを静かな狂気と哀しみをたたえつつ、美しい言葉で描き出した珠玉の家族劇。

 誰の身近にもあるテーマといえる“家族”。46年前とはそのあり方もずいぶん変わり、エピソードから受ける印象も大きく変わったであろう中で、熊林はどういう解釈で作品を提示してくれるのだろうか。

【日時】2月10日(火)〜26日(木)(開演は平日19時、土14時/19時、日祝14時。※12日(木)、17日(火)、24日(火)は14時の回あり。26日(木)は14時開演。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】東京芸術劇場 シアターウエスト(池袋)【料金】全席指定 一般前売5800円、一般当日6000円/65歳以上5000円、25歳以下3500円、高校生割引1000円【問い合わせ】東京芸術劇場ボックスオフィス(TEL:0570-010-296=休館日を除く10〜19時 [HP]http://www.geigeki.jp/)【作】清水邦夫【演出】熊林弘高【出演】福士誠治、緒川たまき、門脇麦、葉山奨之、鷲尾真知子、中嶋しゅう