ふだんとはちょっと違った一面が見られる公演
『ゼブラ』ONEOR8 B面公演

 本公演をA面とし、本公演とは毛色の違う作品を上演するのがこのB面公演。過去には男性劇団員4人のみの公演、外部から演出家を招いての公演を行ってきた。

 今回は座付き作家で演出家である田村孝裕抜きで、劇団員の伊藤俊輔、山口森広の企画による公演となる。演出を伊藤が担当し、キャスティング、ステージに関わる諸々を2人で行ってきた。

 上演するのは2005年に劇団で初演された『ゼブラ』。2007年に再演後、2009年には田村の演出のもと東宝製作で斉藤由貴、星野真里といったキャストで上演されるなど、内外で評価の高い劇団の代表作だ。

 舞台は古くからある木造の一軒家。母が死期を迎え、家族が集う中、四姉妹の母に対する想いが交錯する。幼いころに家を出た父への愛憎で孤立する三女は、誰もいない居間で若きし日の母の幻影を見る…。「母親の死」に向き合う四姉妹の様子や心の葛藤などが現代と過去を巧みに行き来しながら描かれる。
 特に「死」や「家族」というものに対する距離感は人それぞれ。演出家の感じ方ひとつで作品のイメージも随分変わる。今回初めて演出を手がける伊藤は田村とはバックボーンも全然違う。そんな伊藤がどのような作品に仕上げてくれるのか。

【日時】4月21日(火)〜26日(日)(開演は火〜土19時30分、日14時。木土は14時の回あり。開場は開演20分前。当日券は開演45分前)【会場】SPACE雑遊(新宿)【料金】全席自由席(整理番号付き) 前売り3000円、当日3200円【問い合わせ】ONEOR8(TEL:080-6577-1399[HP]http://oneor8.net/)【作】田村孝裕【演出】伊藤俊輔【出演】冨田直美、枝元萌(ハイリンド)、椿弓里奈、鈴木朝代/恩田隆一、生津徹、松本亮(扉座)、遠藤隆太、笹野鈴々音、田口朋子/山口森広、伊藤俊輔