今年は春から池袋『逆鱗』NODA・MAP

 野田秀樹率いるNODA・MAPの約2年ぶりとなる新作。松たか子が7年ぶりのNODA・MAP出演、前作『MIWA』から瑛太と井上真央が連続出演など豪華なキャストが話題だが、いつにもましてなにやら深く考えさせられそうな作品となりそうだ。

 タイトルの『逆鱗』はチラシで見ると「逆」のつくりの部分や「鱗」の魚へんや米の部分を裏返しにするなど、随所に謎を散りばめ、なにやら意味ありげな表記になっている。

 物語は、かつて沈没船の窓越しに人間と交わした約束を果たすために人間のふりをして地上に現れた人魚と、海中水族館の「人魚ショー」で人魚のふりをする人間が出会い、大きく動き出す。

 タイトル表記の意味は多分この鏡合わせのような存在の2つのキャラクターに起因するものなのかもしれない。加えて、作品中に世相や政治的な出来事に対するメッセージを織り込むことの多い野田の今回のメッセージは「怒り」? それとも…と、初日の幕が開けるまでもいろいろ考えてしまう。チラシを手に取ったときから、すでに見る側の物語は始まってしまっているのかもしれない。

 前売りはいつもどおり完売だが、当日券もいつもどおり毎公演発売する。

【日時】1月29日(金)〜3月13日(日)(開演は火木金19時、水土14時/19時、日祝14時。※2月3日(水)は14時の回のみ。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】東京芸術劇場プレイハウス(池袋)【料金】S席9800円、A席7800円、サイドシート5500円 ※25歳以下は、東京芸術劇場ボックスオフィスでのみサイドシート3000円にて購入可能(入場時要証明書)、高校生割引1000円(事前申込制、要学生証)【問い合わせ】NODA・MAP(TEL:03-6802-6681[HP] http://www.nodamap.com/gekirin/ )【作・演出】野田秀樹【出演】松たか子、瑛太、井上真央、阿部サダヲ、池田成志、満島真之介、銀粉蝶、野田秀樹