3・21修斗 竹中が無敗で環太平洋フェザー級王座奪取

竹中がスリーパーホールドを極める(撮影・辰根東醐)

 プロフェッショナル修斗公式戦が3月21日、東京・後楽園ホールで開催された。
 メーンで行われた「環太平洋フェザー級チャンピオン決定戦」で竹中大地(同級1位)が小蒼卓也(同級5位)を1R2分41秒、スリーパーホールドで下し第5代王者となった。
 竹中は2013年の修斗デビュー以来、無敗。昨年11月には土屋大喜、安藤達也といったフェザー級のトップ選手を破った佐藤将光を完封し、この舞台に上がってきた。
 小蒼は昨年行われたインフィニティリーグで優勝し、挑戦権を獲得した。
 試合は竹中の強烈な左ミドルからスタート。続けざまの左ハイキックにバランスを崩した小蒼だったが、タックルからバックを奪う。しかし竹中は体勢を入れ替え、コーナーに押し込むと足をかけテイクダウンに成功。小蒼はスイープして上を取り、パウンドを落とすが竹中は跳ね上げスタンドへ。すぐにタックルへいった小蒼を竹中がつぶしてバックを奪うとスリーパーホールドへ移行。これがズバリとはまって小蒼は無念のタップ。竹中が勝利を収めた。

歓喜の竹中(撮影・辰根東醐)

 竹中は「フェザー級には強い選手がたくさんいる。そこで生き残って上に上がっていきたい」と話し、「世界のベルトが欲しいので、世界戦を組んでほしい」とアピールした。

 この日は「フェザー級三大決戦」と銘打たれ、タイトル戦を含む後ろ3試合はフェザー級の注目の試合がマッチメークされた。
 昨年11月の修斗初参戦で2014年新人王の服部賢大を1RKOした安藤達也が海老原洋輔と対戦。極めが得意な海老原が下からアームロックを狙うところにパウンドを落とし続け1R1分7秒、KOで勝利を収めた。
 続くセミファイナルには昨年のインフィニティリーグで3勝1分と無敗だったものの、勝ち点の差で小蒼に優勝を譲った岡田遼が登場。約3年ぶりの修斗参戦となる徹肌ィ朗と対戦した。
 徹は日本でも屈指の寝技師。“門番”的な存在で、堀口恭司、佐々木憂流迦といった後にUFCに巣立っていった若い選手たちと戦い、敗れはしたもののハイレベルな戦いを繰り広げてきた選手。この3年の間にもグラップリングの大会に出場するなどその実力に衰えはない。

岡田(左)は徹に付け入るスキを与えず(撮影・辰根東醐)

 岡田は1R終盤にスタンドからアームロックを狙われた場面をしのぐと、もぐろうとしてうつぶせに近いポジションになった徹にパウンドを落とし続け、大きなダメージを与える。ゴングに救われた形となった徹は2R以降もなんとかグラウンドに持ち込もうとするも岡田は距離を取って打撃で勝負。組み付かれてコーナーに押し込まれても体勢を入れ替え、ヒジを入れるなど徹を圧倒。ジャッジ三者が30-27で岡田が勝利を収めた。

 昨年の新人王決定トーナメントMVPのバンタム級の田丸匠は大里洋志と対戦。田丸は開始早々、パンチから組み付くと足をかけテイクダウンに成功。一度は立たれるが、大里がタックルにきたところをつぶしてギロチンチョークから左腕を十字固めにとらえ、1R3分13秒、腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。

 今年はバンタム級で行われているインフィニティリーグ。この日は北原史寛と梶川卓が対戦し、北原がグラウンドで圧倒し、20-17、20-18、20-18の3-0の判定で勝利を収めた。

【写真左上】安藤が強烈なパウンドで勝利 【写真右上】勝ち名乗りを受ける安藤 【写真左下】田丸(右)の逆十字固めががっちり極まる 【写真右下】北原(上)が梶川をコントロールする(撮影・辰根東醐)