6・5 SB 北斗拳太郎が3連勝で“シーザー老師”にタイトル挑戦をアピール

【写真上】入場はイロモノの北斗だが… 【写真下】試合では強烈なヒザをお見舞いする(撮影・蔦野裕)

 シュートボクシング(SB)の年間シリーズ第3弾『SHOOT BOXING 2016 act.3』(6月5日、東京・後楽園ホール)で、すっかりSBのスーパーウェルター級のキーパーソンとなった北斗拳太郎が田中STRIKE雄基を1R終了時KOで破り3連勝を飾り、日本スーパーウェルター級のベルトに王手をかけた。
 北斗はその名のとおり、人気漫画『北斗の拳』のコスプレでおなじみの格闘家。そう聞くとイロモノっぽいが、現同級王者の坂本優起に2連勝中と実力は折り紙つき。この日も序盤こそ田中のラッシュに苦戦したものの、首相撲からのヒザ蹴りで形勢逆転すると、フックの連打からヒザ蹴りで1回目のダウンを奪う。立ち上がった田中だったが、北斗は首相撲からのヒザの連打でロープに詰めると最後は右フックで豪快にダウンを奪いKO勝ちした。
 北斗は試合後マイクを握ると「ボス神拳伝承者・北斗拳太郎だ。今日はこのような素晴らしいリングに上げていただき、シーザー老師ありがとう。今日、実は私の大切な友人が遠いところに旅立ってしまう。なので今日は必ずKOで勝って見送りたいと思っていた。それが実行できて良かった。話は昨日に戻るが、シーザー老師に用意されたSB代表としての外敵退治、見事KOで勝つことができた。SBのベルトをかけてそろそろやる準備を始めていきたいと感じているが、シーザー老師、少しでもいいので考えてくれ。今日はボス神拳を使う間もなく倒してしまったので、天空崩山拳は次回に持ち越しだ。SBの掟は俺が守る」と最後まできっちりキャラを守り通して、シーザー武志シュート協会会長にタイトル挑戦をアピールしてリングを降りた。

タップロン(右)が貫禄勝ち(撮影・蔦野裕)

 メーンではタップロン・ハーデスワークアウトとMASAYAが対戦。タップロンは鈴木博昭に連勝も4月大会でUMAにKO負けを喫するなど、安定感に欠ける戦績。MASAYAはその4月大会でアラン・ソアレスに右ハイで3R KO勝ちと勢いを買われてのメーン抜擢となったが、3R25秒、KOでタップロンが勝利を収めた。
 序盤からMASAYAが圧力をかけ手数も出して攻撃するも、タップロンは要所で多彩なキックを繰り出しMASAYAの勢いを止めていく。微妙なラウンドが続いたことから、3Rを取りにいったMASAYAがロープに詰めて連打を放ったところ、その打ち終わりにタップロンが左ストレートを打ち抜くとMASAYAはダウン。立ち上がったもののふらつき、レフェリーが試合を止めた。

不可思(右)がKO勝利(撮影・蔦野裕)

 セミファイナルにはWPMF日本スーパーライト級王者、Bigbangライト級王者の不可思が登場。
 当初はザカリア・ゾウガリーと対戦予定だったが、ゾウガリーが鼻骨骨折で欠場。アンディ・サワーが推薦するバリーズ・カラバスと対戦した。
 1Rこそ互角の展開だったが、2Rに入って不可思が前蹴り、ミドルキック、そしてフックの連打に右ローの連打と主導権を握る。明らかに右ローを嫌がるカラバス。それでも反撃に出るが3R序盤に不可思が右ストレートを打ち抜きダウンを奪う。立ち上がりなおも反撃の姿勢を見せるカラバスだったが、最後は不可思が右ハイキック一閃。3R2分7秒KO勝ちを収めた。

【写真左】日本スーパーウェルター級王者の坂本優起(右)はまさかの3連敗 【写真右】ライト級のホープ・海人(右)はKOこの逃したが3-0の判定で大河洋明を退けた(撮影・蔦野裕)