【時を超えて、伝えられるもの】岡本太郎の沖縄

岡本太郎記念館 開催中〜10月30日(日)

 芸術家・岡本太郎が、返還前の沖縄を撮影した写真作品の展覧会。写真と合わせて、当時の貴重な記録映像も上映する。

 前衛的な絵画や彫刻作品のイメージで知られることの多い岡本太郎だが、彼はパリ留学時に写真も学んでおり、写真家としても大きな評価を得ている。その主なテーマの一つが、東北や沖縄に残る“忘れられた日本”の光景だった。

 1959年11月、返還前の沖縄に降り立った太郎が見たものは現代日本人がどこかへ押しやり、失ってしまった日本の姿だった。「これこそ、オレたち自身なんだぞ、日本そのものなんだぞ」。清冽に生きる沖縄の人々に、日本人の、そして自分自身の根源を見出した太郎は、夢中になってシャッターを切った。彼が残した写真は、太郎の目が見た光景、太郎の心をとらえた光景を、今に伝えてくれる。その光景を前に、岡本太郎の感動をぜひ追体験してほしい。

【時間】10〜18時(入館は閉館の30分前まで)【休】火曜【料金】一般620円、小学生310円【問い合わせ】03-3406-0801【交通】地下鉄 表参道駅 より徒歩8分【URL】 http://www.taro-okamoto.or.jp/