年末のRIZINで川尻vsクロン・グレイシーが正式決定

 RIZIN FIGHTING FEDERATIONが11月1日、都内で会見を開き、格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」(12月29、31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)に参戦する川尻達也の対戦相手がクロン・グレイシーに決まったことを発表した。

 川尻は宮本武蔵の「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって練とする」という言葉を引用し、「彼は28歳ですが生まれながらのファイターですから、既に1万日以上はファイター。MMAファイターとしてのキャリアは僕のほうが長いですけど、彼のほうがファイターとしてのキャリアが長いので、敬意を表して、全力で叩き切りたい。最先端のグレイシーであるクロン・グレイシーを倒して、新グレイシーハンターを名乗りたい」と独特の言い回しで決意を語った。

 UFC参戦以降はケージで戦っていたが「グラップラーにはリングが向いていて、ストライカーにはオクタゴンが向いている。僕はどちらかというと組む選手なので、リングのほうが向いている。それに長くリングで戦っていたので問題ない。(1R目が)10分だし、サッカーボールキックも踏みつけもある。それは僕が大好きなルールなので、より激しい試合になると思う。UFCでは勝つだけで周りには喜ばれた。でも日本では試合内容も問われる」とRIZINでの戦い方については問題なしのよう。

会見に登壇した高田氏、木村、川尻、榊原氏(左から)

 そしてクロン対策を問われると「キャリアの中で寝技がものすごく強い選手ともやってきた。ひとつ言えるのは、クロン相手に寝技になったらあきらめます。今さらクロン対策で寝技をしのぐ練習をしても勝てない。ただ絶対に負けたくないので、彼の得意な寝技には絶対に持ち込ませません。自分の得意な形にして彼をKOします。それが僕の対策です」と話した。

 またクロンとの交渉にあたった榊原信行RIZIN実行委員長は「クロンはクイックレスポンス、快諾だった。彼の心意気に敬意を表したい」と明かした。

 ちなみに川尻の狙う「新グレイシーハンター」の称号については、会見で「真」「シン」とさまざまな案が出たが、取りあえずは「シン」に。しかし高田延彦RIZIN統括本部長から「深」という案も飛び出したことから「試合後に決めます」(川尻)ということに落ち着いた。