S-cupでゾウガリーが初優勝 内藤は大逆転KOで王座防衛

ゾウガリーのバックスピンがMASAYAを襲う(撮影・上岸卓史)

 シュートボクシング(SB)の2年に1度のビッグイベント『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup2016』(11月11日、東京・TDCホール)で行われたS-cupトーナメントの決勝で、ザカリア・ゾウガリーとMASAYAが対戦。2R1分14秒、TKOでゾウガリーが勝利を収め、初優勝を遂げた。

 ゾウガリーは1回戦で山口裕人を1R1分27秒、2ダウンを奪いTKOで勝ち。準決勝ではタップロン・ハーデスワークアウトを3-0の判定で破り決勝へ。

 MASAYAは1回戦で“RIZINからの刺客”チャールズ“クレイジーホース”ベネットと対戦。1Rに飛び込んでの右フックで1度ダウンを許したものの、以降は早々にスタミナ切れを起こしたベネットを完封。2Rにダウンを奪い、レフェリーストップでTKO勝ち。準決勝は1回戦でHIDEKIを破った鈴木博昭との対戦だったのだが、鈴木が眼下底骨折の疑いで棄権。繰り上がったHIDEKIとの対戦となったが、ローキックで戦闘不能にし、1R2分7秒、タオル投入によるTKO勝ちで決勝に駒を進めた。

強烈なゾウガリーのボディーブロー(撮影・上岸卓史)

 決勝はゾウガリーがパンチのラッシュでMASAYAを攻め立てる。MASAYAは1回戦から固いガードで相手の攻撃をしのいだうえで反撃し、勝利を収めてきたが、ゾウガリーはMASAYAのガードが固いと見るやボディーへ矛先を変え、パンチのラッシュ。

 MASAYAも左のロー、ミドルで反撃するも、徹底したボディー攻撃にたまらずダウン。ゾウガリーは立て続けに3度のダウンを奪い試合を決めた。

 SB日本スーパーバンタム級タイトルマッチでは王者・内藤大樹に植山征紀が挑戦。1Rこそ互角の展開だったが、2Rに植山が左フック一発でダウンを奪うと、押せ押せの展開に。植山は3Rにも左フックでダウンを奪い、勝利も目前と思われたが、立ち上がった内藤はカウンターの左フックで逆にダウンを奪い返すと、植山は立ち上がることができず、3R2分14秒、内藤が大逆転のKO勝ちでベルトを守った。

 内藤は試合後、リング上で「今日の試合内容じゃデカいことは言えないですけど、シュートボクシングを代表して、55kgの他団体の強い奴らを倒しに行くんで、楽しみにしていてください」とアピールした。

【写真左上】準決勝でゾウガリー(左)はタップロンを撃破 【写真右上】MASAYA(右)の強烈なローキックでHUDEKIは戦闘不能に 【写真右下】内藤(左)はパンチをくらいながらも強烈なカウンター 【写真右下】勝利の雄叫びを上げる内藤(撮影・上岸卓史)