2・25 K-1日菜太vs松倉決定。日菜太「3年早い」松倉「勝ったほうが正しい」
K-1実行委員会が13日、会見を開き、来年2月25日に開催される「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~初代ライト級王座決定トーナメント~」のスーパーファイトに出場する日菜太が松倉信太郎と対戦することを発表した。
先日の参戦会見で日菜太が発した「日本人選手は僕を食べたらおいしいんで、ぜひ挑んできてください」という言葉に松倉がいち早く反応。その日のうちにK-1実行委員会に対戦を申し入れ、このカードが決まった。
松倉はいつにもまして神妙な表情で「すごく注目度の高い試合だと思う。それは日菜太選手の名前もあるが、一番は“K-1に”日菜太選手が来たということが大きいと思う。日菜太選手のすごさは分かっているつもりだが、ずっとK-1、Krushで戦ってきて、ここで戦ってきた選手はみんな自分たちの舞台が一番、自分たちの舞台を一番にしようと思ってスタッフ、お客さんみんなが同じ方向を向いて頑張ってきた。その結果が今のK-1を作っていると思っているので、ちょっと盛り上がったからって大きいところに来るというのは違うと思う。だから俺は負けちゃいけないと思っている。日菜太選手にも思いや正義があると思うが、自分は違う考えがある。どっちが正しいかなんてここでいうことではない。勝ったほうが歴史を作っていくし、勝ったほうが正しいと思うので、必ず勝ちます」と挨拶した。
一方の日菜太は「いい選手だと認めていますが、3年早いという試合をしたい。K-1ファンの皆さんに日菜太という存在を認めてもらうためにも全力で戦う」としたうえで「K-1、Krushを背負って僕と戦うという覚悟を持っていると言われたが、今はあれこれ言いたくないという気持ちもある。リングの上でいろいろ彼と会話したい」と話した。
そして日菜太は松倉の発言を鑑みたうえで「4~5年、K-1には上がっていないので、外敵と思ってもらって構わない。でも僕は来年K-1のベルトを獲ると決めているので、しっかり結果を残してファンに認めてもらって“K-1チャンピオン日菜太”となるようにしていきたい」と話した。
一方、松倉は「昔のK-1の話もしているが、今のK-1は“新生K-1”。昔はどうだったとかテレビでやっていたとかはすごいと思うが、今俺たちは未来とか先を見て覚悟を持って試合をしている。昔に戻るという考えよりは新しいものを作っていくという気持ちでやっている。そこらへんも、俺が負けては他の選手に申し訳ないし合わせる顔もないと思っているので、負けちゃいけないなって思っています」と語るなど、最後まで“新生K-1”へのこだわりを見せた。
また今回のK-1参戦に大きな反響があったという日菜太は「僕は東京ドームで試合がしたいと思っている。“K-1で東京ドーム”これを目指してやっていきます」とも語った。
11月にフランスでNDC-66kg王座を獲得した野杁正明の出場も発表された。スーパー・ライト級のスーパーファイトでユネス・スマイリと対戦する。スマイリはメルビン・マヌーフの推薦選手。18歳ながら40戦38勝(11KO)2敗のキャリアを持つ。
野杁は「ゲーオ選手の持っているベルトに挑戦できるよう、目の前に組まれた一戦一戦にしっかり勝っていくだけ。(相手については)全然印象に残らない選手。でもマヌーフ選手の推薦ということでガツガツくる選手かなとも思う。得意技もいろいろできたので、それでしっかり仕留められれば」と話した。そしてフランスでの試合については「“対戦相手はフランスで一番強い”と言われて、どれだけ強いんだろうと想像していたが、やってみたらゲーオ選手に比べると全然比べものにならないくらい。でもしっかりKOできて良かった。世界のベルトも取れたのでいい勝ち方ができたのではないかと思う。アウェーの雰囲気もしっかり楽しめて試合ができた。今後にプラスになった」と振り返った。
この日の会見ではトーナメント出場選手の変更も発表された。
1回戦で平本蓮と対戦予定だったトーマス・アダマンドポウロスが現地のマネジメント担当者と3週間以上連絡が取れない状況となったことから、同じフランスのブリース・デルバールに変更となった。
デルバールは21戦18勝(6KO)2敗1分けの戦績を誇る17歳。
平本は「そこまでトーマス選手にこだわっていたわけではなかった。このトーナメントに出ることに意義があると思うので対戦相手が代わってもやることは変わらない。蹴りが主体で近い距離で戦う選手。組みつきも多いのでK-1ルールに対応できるのかなとも思うが、ガードも空いているので接近戦で近づいてきたら僕のストレートが当たると思う。僕の得意なタイプの選手だと思うので、KOしてファンのみなさんが忘れられないような試合をしたい」と話した。
またリザーブファイトとして瑠輝也vs水町浩戦が発表された。
瑠輝也は21歳で11戦8勝(4KO)3敗。11月大会でプレリミナリーファイトに出場し、大差の判定で東本央貴を破った新鋭。水町は第4代MA日本ウェルター級王者で49戦27勝(12KO)17敗5分のキャリアを持つ36歳と対照的な2人の対戦となった。