【2・11 SB後楽園大会】北斗がベルト奪取 水落が延長の末MASAYAをKO
シュートボクシング(SB)の2017年最初の大会となる『SHOOT BOXING 2017 act.1』(2月11日、東京・後楽園ホール)で行われたSB日本スーパーウェルター級タイトルマッチで、「北斗の拳」の主人公ケンシロウのなりきり格闘家である北斗拳太郎が王者・坂本優起を破り王座を獲得した。2人は過去2回戦い、いずれも北斗が勝利を収めていた。
試合は1Rからボコボコの殴り合いを展開。いつダウンしてもおかしくないような北斗の強烈なボディーブロー、ヒザ蹴りが何度も坂本を襲うが、坂本も下がることなく最後までパンチを打ち続け、5Rで決着がつかず判定に。ジャッジの難しいラウンドが続いたが、ジャッジは49-48、50-49、49-48のいずれも小差で北斗を支持。北斗が念願のSBのベルトを獲得した。
判定結果が読み上げられると、坂本はその場に立ち尽くした。
北斗は歓喜のあまり一瞬“キャラ崩壊”したものの、我を取り戻し、マイクで「ボス神拳伝承者の北斗拳太郎だ。このような機会を与えてくれたシーザー老師と関係者の皆さんに感謝している。SBの掟は俺が守る」と話した。
また会見では「牙大王(坂本)は非常に打たれ強く根性があったな。なかなか手ごわい敵ではあったが、ボス神拳は無敵だ」と話し、試合について「新たなボス神拳(顔砕拳)を使うつもりだったが、まだまだ修得し切れてなかったな。次回の戦いまでに100%使い切るようにまだまだ鍛錬を続けたいと思っている。うむ」と振り返る。そして王者としての今後については「やはりより強くなっていき、修羅の国の者や、SBに敵対する外敵と戦っていきたい。ただ宍戸拳法家(昨年引退した宍戸大樹)がやった、真のSBのルールで戦っていきたいと、私は願っている。真のSBルールとはヒジあり、なんでもありの立ち技最強を決めるルールであると思っている。常にそのルールでやっていきたいと私は思っている。SBの掟は俺が守る」と最後までケンシロウで語った。
メーンでは昨年の『S-cup2016』で準優勝したMASAYAがREBELS65kg級王者の水落洋佑と対戦。2人は過去に1度対戦があり、その時はダウンを奪った上で水落が判定勝ちしている。
試合は序盤から水落が主導権を握る。
MASAYAの左ミドルキックをキャッチしてはフックを顔面、ボディーに叩き込む。
ミドルからの攻撃が組み立てられないMASAYAはそれならばとハイ、ローとキックを散らすが、攻撃が単発になり、後手後手の展開に。テクニックで勝る水落は右フックからの左ボディーブロー、ガードのすき間からのアッパーなど多彩な攻撃でMASAYAを翻弄する。
しかしMASAYAは驚異的な耐久力で水落の攻撃をしのぐと、4R終盤に強烈な左ミドルをクリーンヒット。動きの落ちた水落にパンチで追い打ちをかけるが惜しくもゴング。その勢いを駆って5Rも攻勢に出るMASAYA。
試合は判定に持ち込まれ、MASAYAの終盤の反撃が好印象となりジャッジ三者ともが48-48のドロー。無制限の延長ラウンドに突入した。
延長戦は最初から激しい打ち合い。終盤の追い上げからMASAYAが有利かと思われるも、ラウンド中盤、水落はロープに詰めて顔面、ボディーに連打を浴びせる。ここまでしのぎ切ってきたMASAYAだったが、最後は水落の強烈な左右フックを顔面に浴び、ついにダウン。残り30秒で立ち上がったものの、足元がふらつきレフェリーが試合を止め、水落が延長R2分36秒、KOで勝利を収めた。
SB日本スーパーバンタム級王者・内藤大樹はRISEバンタム級3位の宮崎就斗と対戦。
昨年、RISEのリングながらSB日本フェザー級王者の深田一樹を破っている宮崎は2人目のSB現役王者狩りを狙ったが、内藤は2R以降、右ボディーブロー、左フックを軸とした攻撃で圧倒。3Rには首投げでシュートポイントも奪取するなど、30-28、30-28、30-27の判定で危なげなく勝利を収めた。
内藤は試合後のマイクで「55kgから階級を変更するつもりはないですが、もうひとつ上の階級を取りに行きたい。同時2階級制覇を狙います」と宣言した。
またこの日は休憩時間にSB女子世界フライ級王者のRENAによるチャリティーオークションが行われ、「サイン入りRENAタオル」「RIZIN参戦時のナイキ×RENAのコラボグッズ」「RIZIN勝利時のシュートサイン棒」の3品がそれぞれ3万円、4万円、6万円で落札された。