4・16RIZIN 那須川、矢地が1RKO、ZST王者・伊藤は初参戦初勝利

【写真上】試合を決めた那須川の左ハイ 【写真下】勝利の雄叫びをあげる那須川(撮影・小黒冴夏)

「RIZIN 2017 in YOKOHAMA-SAKURA-」(4月16日、神奈川・横浜アリーナ)で、第6代RISEバンタム級王者の那須川天心が総合格闘技(MMA)3戦目に臨み、イタリアからの刺客フランチェスコ・ギリオッティに1R1分7秒、TKO勝ちした。

 那須川は昨年末の総合デビューでは、2日間で急きょ2試合を行い連勝という離れ業を演じ、今回は「それ以上のインパクトを」と臨んだ試合。

 開始早々、蹴りでプレッシャーをかける那須川はギリオッティをロープに詰めると左ハイキック一閃。ぐらついたギリオッティを追撃の左ストレートでダウンさせ、パウンドを連打したところでレフェリーが試合を止めた。

 那須川は「こんなに早く終わると思わなかったです。打撃で勝つのがベスト。それが実行できて良かった。僕は打撃の選手。これからも打撃でどんどん倒します。皆さん、そのほうが見ていて楽しくないですか? 僕は皆さんの期待以上のことをして、格闘技界を変えていきます」とアピールした。

矢地の強烈な右フックでクルックシャンクは失神KO(撮影・小黒冴夏)

 この日は那須川をはじめ今後の日本のMMA界を牽引していく若い選手が活躍。

 昨年末のRIZIN初参戦で、ド派手な1RKOで大きなインパクトを残した矢地祐介は元UFCファイターのダロン・クルックシャンクと対戦。1R5分12秒、KO勝ちを収めた。

 矢地は打撃の得意なクルックシャンクと真っ向から渡り合う。しかし試合後の会見で「スローに見えた合わせて行けると思った」と振り返ったように序盤でクルックシャンクの打撃を見切るや、クルックシャンクが前に詰めてきたところにカウンターの左右フックを炸裂。クルックシャンクはうつぶせに倒れての衝撃の失神KO勝ちとなった。今後については「クロン・グレイシーとやりたい」とグレイシー狩りに名乗りをあげた。

待ちに待ったRIZIN参戦を勝利で飾った伊藤(撮影・小黒冴夏)

 第1試合ではZSTフライ級王者の伊藤盛一郎が待望のRIZIN初参戦。常連の才賀紀左衛門を3-0の判定で下し、RIZINデビューを飾った。

 伊藤は所英男の姿を見て格闘技を始めた。同じZSTであることから所を目標とし、RIZINにも揃っての参戦を目標としていた。昨年末への参戦がほぼ決まっていたのだが、網膜裂溝が発覚し戦線離脱。今回は仕切り直しでの参戦で待望の勝利をあげた。

 試合は打撃の才賀、グラウンドの伊藤という構図でみられていたが、1R序盤に伊藤がフェイントからの右フックでダウンを奪うという予想外の展開に。以降終始ペースを握った伊藤はタックルでテイクダウンを重ね、危なげのない勝利を収めた。

 試合後には「所(英男)さんを見て格闘技をやろうと思ってがんばってます。これからも所英男二世と呼ばれるよう、がんばって強くなるのでよろしくお願いします」とアピール。

 そして伊藤が呼び込む形となってストローのキング・オブ・パンクラシスト砂辺光久がリングイン。「パンクラス最軽量級絶対王者の砂辺です。ZSTのチャンピオンがこの素晴らしい舞台でフライ級を盛り上げたいと言っているので、僕もパンクラスを背負ってフライ級を盛り上げていきたい」と参戦を表明。RIZINの軽量級にまた大きなピースが加わることとなった。