Startup Hub Tokyoコンシェルジュ特集「その相談、私が受けます」コンシェルジュがズバッと回答!
育児しながらの起業準備なんて無茶?
育児中や女性起業準備者向けの支援はある?
育児の段階に照らし合わせ、できることを効率よく!
「育児や家事に追われる女性の多くがいかに“時短”するか、日々苦労されていると思います。家事代行サービスやべビーシッターなどを上手に活用してみるなど、自分だけでやりくりしようとしないことも大切だと思います。私も今0歳の息子の子育て中で、さすがに小さいうちは起業準備に動き回るのは大変だと思います。でも少し大きくなれば、逆に働くお母さんの姿を見せるというのもありかな、と。起業準備を始めたばかりでしたら、育児の状況を見ながら、子供同伴可能なセミナーにどんどん参加してみるなど、できることから始めてみましょう。スムーズに起業した女性の多くは、起業準備中にセミナーや相談窓口をよく利用している印象があります。また、実際に起業準備を始めると事業計画の作成や打ち合わせなど、集中できる時間を作りたいですよね。そんなときはSHTの託児サービスを利用して作業やコンシェルジュ相談の時間にあててみてください。不得手なところや分からない部分は人の力を借りるという柔軟さが女性の強みでもあると思うので、一人で抱え込まず、相談に来ていただきたいですね」
漠然とWEB系サービスのアイデアがあるんですが、これで起業ってできますか?
こちらからも、いろいろな質問をしていきますよ!
「ではまず、そのアイデアを検証してみましょう。もしアイデアが複数あって絞り込めない場合は、やりたいと思うことをリストアップしてみてください。突飛なことでもOKですよ。リストアップできたら、そのアイデアについて最低限必要なリサーチをしてみましょう。例えば誰がお客さんになるのか。マーケットの規模はどうか。競合の動きはどうか。ネットでリサーチできる範囲でもいいので調べてみてください。次に、それを家族や友人などに話してフィードバックを得てください。ごくシンプルなことを聞かれると思います。なぜそれをやろうと思ったのとか、それって儲かるのとか。実はこういうシンプルな質問に根拠を持って答えられるかどうかがとても重要です。これが突破できたら、エンドユーザーリサーチをしてみましょう。実際にユーザーとして想定する対象の反応を聞きこみしたりアンケートをとり、そのデータを裏付けにしていきます。この作業は、顧客に想定する人へのアピールにもなりますし“逆にこういうことはできないの?”などヒントをもらえる場合も多いです。私も、あるときはエンドユーザー、あるときは出資者などいろいろな立ち位置で質問していきます。質問に答えていくうちに漠然としていたイメージもクリアになっていくはずです」
自分の経験から思いついた! こんなサービスがあれば喜んでくれる人がいるはず。
その情熱をしっかりビジネスにつなげていきましょう
「特に女性の相談者では、起業の動機がしっかりしている方が多いように思います。ご自身が苦労した経験から同じような経験をしている人をサポートできるようなサービスを作りたいという方だったり、熱い思いや社会的使命を持った方が少なくないですね。そのため、ビジョンが大きすぎて周囲から理解されなかったりすることもあると思います。でも、無理かもとあきらめてしまうのではなく、まずは実現できそうな形でそのアイデアをマネタイズできる方法を探していきましょう。近年、サービスやマーケティングのような、物を作って売る形ではないビジネスをしている人が増えていますが、マネタイズに苦労されている方は多いですね。企業にアイデアを売り込みに行くにしても、きちんとコンサルティング契約をするとか、どうビジネスにするかを考えましょう。コンシェルジュは皆、起業経験者ですから、頭ごなしに“ダメ出し”される辛さも知っています(笑)。やりたい気持ちが芽生えたら、その時点で相談に来てもらってOK。その情熱をいかにビジネスにするか、考えていきましょう」
自己資金があまり用意できないんですが、なんとか起業資金を工面したい…。
どんな資金調達プランがフィットするのか考えましょう
「まず融資、金融や身内から借りることを最初に思いつくかと思います。ただ、貯金がまったく無い状態で銀行から1000万借りたい、というのはかなりの難関です。起業しようと本気で考えてきたのであればある程度は事業のための貯金があっていいはず。それが無いということは思い入れもそんなに無いのでは…と受け取られても仕方ありません。資金として300万円でも用意しておくのが理想です。資金も少なく銀行からの融資も足りないようであれば、国や都の補助金制度を活用するのもありです。もちろんそのためには事業アイデアもしっかりブラッシュアップさせておくことが重要。私自身は起業前はベンチャーキャピタルに携わっており、起業した会社で補助金獲得支援を行っているので、採択するためにはもう少し革新性が必要、などといったアドバイスもできると思います。また、事業内容によっては融資や補助金以外にも、クラウドファンディングや、リベニューシェアという手もあります。まずはあなたの起業プランにどんな資金調達がベストか考えていきましょう」
起業を考える人の支援拠点として1月にオープンしたSHT。ここは、具体的に起業を計画している人や起業アイデアを持っている人はもちろん、起業に興味を持っている人や起業を検討している段階の人も利用することができる施設。登録(無料)をすれば、Wi-Fi完備の共有ラウンジで作業したり、約1000冊もの開架図書で調べものをしたり、常駐するコンシェルジュに起業に関するさまざまな相談をすることができる。託児できるキッズルームも備えており、パパ&ママの利用にも便利。施設は夜間22時まで、土日も開館しているので仕事を持ちながら起業準備をしている人も利用しやすい。
またほぼ毎日のように起業関連のセミナーやイベント、ワークショップなどが開催されているので、情報収集やスキルアップ、仲間集めなど、それぞれの目的に沿った企画を見つけて参加してみよう。
起業を考えている人、興味のある人は、まずはここから起業スタートアップの一歩を踏み出してみよう。