芸術家の目を通して、世界を見る「ジャコメッティ展 」

国立新美術館開館10周年 開催中?9月4日(月)
アルベルト・ジャコメッティ《犬》 1951年 マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、サン=ポール・ド・ヴァンス  Archives Fondation Maeght, Saint-Paul de Vence (France)

 細長く引き伸ばされた人物像で知られる、20世紀を代表する彫刻家ジャコメッティの大回顧展。日本で開催されるジャコメッティ展としては11年ぶりの個展となる本展では、彫刻約50点、絵画約5点、素描と版画約80点という数で、初期から晩年までの作品を網羅する。

 本展では、さまざまな表現に挑んだジャコメッティの各時代の代表作が揃うのも見どころ。キュビスムやシュルレアリスムなどに影響を受けた第二次世界大戦前の試み、モデルを前にして制作された彫像、わずか数センチの小さな人物像や複数の人物を組み合わせた群像、そして細長い人物像など、あらゆる時代の代表作を一度に鑑賞できる、またとない機会となっている。

 また、プロジェクト実現に至らなかった最晩年の3部作も登場。チェース・マンハッタン銀行からの依頼によりニューヨークの広場に設置するために制作が進められていた《歩く男Ⅰ》《女性立像Ⅱ》《大きな頭部》が揃って出品。会場では、幻のプロジェクトを壮大なスケールで体感することができる。

 世界3大ジャコメッティ・コレクションの一つ、マーグ財団美術館の全面協力により実現した本展で、知らなかったジャコメッティに出会えるはず。

【時間】10?18時(金土は20時まで。入場は閉館の30分前まで)【休】火曜【料金】一般1600円、大学生1200円、高校生800円【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)【交通】地下鉄千代田線 乃木坂駅改札6出口より美術館直結【URL】 http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/