塚越vs牧平のタイトル戦正式決定。小澤が復帰戦で里見と対戦【2・12 Krush.85】

激闘必至の塚越(左)と牧平の対戦(©M-1 Sports Media)

塚越「最後は気持ちの勝負」、牧平「愛と勇気をもってベルトを獲りに行く」
「Krush.85」(2018年2月12日、東京・後楽園ホール)の第一弾カード発表会見が12月12日行われた。

 先日のKrush12月大会で行われた「-67kg次期挑戦者決定戦」で勝利を収めた牧平圭太が王者・塚越仁志に挑戦するタイトル戦が正式に発表された。

 約1年ぶり2度目の防衛戦となる塚越は「牧平選手がチャンピオンだった時とベルトの価値が同じだとは思っていません。僕はベルトを防衛して、9月の初代K-1ウェルター級王座決定トーナメントにも出ていますし、K-1では残念な結果(準決勝敗退)でしたけど、Krushチャンピオンの誇りを持って戦ってきたつもり。Krushのチャンピオンとして倒して防衛したい。最後は気持ちの勝負になると思う。今年2月にモハン選手と防衛戦もありましたが、僕は9月のK-1では準決勝で(久保の)ローキックで負けました。牧平選手もローを得意にしていると思うので、この試合は自分が成長するチャンスだと思っています。ここで負けたら格闘家としての次はないと思っているので、すべてをかけて倒しに行きたい」などと話した。

 約2年ぶりの王座返り咲きを狙う牧平は「約2年ぶりにKrushのベルトを間近で見て、よだれが出るほど興奮しますね。応援してくれる人たちの気持ちを力に変えて、愛と勇気をもってベルトを獲りに行きます。この階級は技術云々だけじゃなく、男としての生き方やハートを見せられる選手が集まっていると思うので、最後はそこの勝負かなと思っています。命がけでベルトを獲りに行きます」などと話した。

ゴンナパー(左)と瑠輝也(©M-1 Sports Media)

王者・佐々木への挑戦権かけゴンナパーと瑠輝也が対戦
 -63kg王者・佐々木大蔵への挑戦権をかけてゴンナパー・ウィラサクレックと瑠輝也が対戦する。

 ゴンナパーはK-1で数々の激闘を繰り広げ、今年11月の後楽園大会でKrush初参戦。林健太を右フック一撃でマットに沈め、その実力を見せつけた。対する瑠輝也も2017年は空手仕込みの多彩な蹴り技でKOを連発。ゴンナパーも出場した11月の後楽園大会では今や瑠輝也の代名詞となった飛び二段蹴りで士魂村上塾の恭士郎から2度のダウンを奪って勝利を収めている。

 会見で瑠輝也は「いよいよ楽しみな一戦が決まったなという感想。挑戦権も大事なんですけど、純粋にゴンナパーと戦えることをうれしく思います。(ゴンナパは)攻撃力が強い印象があります。ただパーフェクトな選手かと言えばそうでもないと思うし、今の時点で穴は見つけています。今はその穴を突いていく練習に取り組んでいます。僕はベルトに対する想いが強くあります。ずっとベルトが欲しくて、やっとこのチャンスが来た。僕はゴンナパーは今のチャンピオンより強いと思うので、圧倒的に倒してKrushのベルトを獲りたい」と話す。

 ゴンナパーは「2月の試合はその日一番の試合ができるように頑張る。(瑠輝也は)動画も見たけど、自分もたくさん練習して、身体を強くして試合で勝てるように頑張るだけ。彼の蹴りが強いのは分かるけど、自分の蹴りも強いから問題ない。自分もKrushのベルトが欲しいから頑張る」と応じた。

再起戦の小澤(左)と成長著しい里見(©M-1 Sports Media)

小澤「来年は失うものは何もない。昔みたいに暴れてやろうと思う」
 10月大会で西京春馬に敗れ、Krush-58kg王座を失った小澤海斗が再起戦に臨むこととなった。対戦相手は今年、大きな成長を遂げた里見柚己。

 会見で小澤は「今年初めて連敗して、今の俺はくすぶっているんで、2018年は爆発する年にしたい。(里見は)イケメンだなって感じ。上手いって感じです。ベルトを持っていた頃の俺は守りに入っちゃって、やんちゃさが出ていなかったり、アグレッシブさや野獣性がなかった。来年は失うものは何もないんで、昔みたいに暴れてやろうと思っています」と原点回帰を誓う。

 里見は「2017年は5試合やらせていただいて、負けたこともあったんですけど、間違いなく強くなることができました。そして来年最初の試合で大きい試合が決まってうれしく思います。ここでしっかりKOしてタイトルマッチにいきたいと思います。(小澤は)結構見させてもらっているんですけど、アグレッシブで毎回試合を盛り上げる面白い選手だと思います。間違いなく自分と噛み合うと思うし、2月の大会の中で一番面白い試合をして爆発させたい」などと話した。

 現在、Krush-58kgは西京が王座を保持し、K-1フェザー級(-57.5kg)は武尊がタイトルを返上する流れとなっているのだが、小澤は「K-1フェザー級のベルトはアイツ(武尊)が返上したんで、それは俺が獲るしかねぇと思っています。この階級を盛り上げるのも引っ張っていくのも俺だと思っています」、里見も「小澤選手はKrushの前チャンピオンなので、勝ったら一気にタイトルマッチに近づくと思います。K-1のフェザー級は武尊選手がいなくなって、自分が引っ張っていかないといけないと思っているので、そういう自覚を持って倒しに行きたいです。僕はこの先Krush-58kgのベルトを獲って、その先に待っているK-1のベルトを獲りたいです。武尊選手と戦いたい気持ちは変わらないので、K-1のベルトを獲ったら武尊選手とも戦いたい」とともにベルトへの意欲を見せた。

ともに目指すは「その先」の桝本(左)と江川(©M-1 Sports Media)

勝ってタイトル戦線浮上を狙う桝本と江川
 また-58kgでは桝本翔也vs江川優生の一戦も合わせて発表された。

 桝本は8月の芦澤竜誠戦、11月の朝久裕貴戦、いずれもダウンを奪って勝利して2連勝中。対する江川は10月から-58kgに階級を上げ、その初戦となった鍋島好一朗戦では左フック一撃で鍋島をマットに沈めており、ハードパンチャー同士の一戦となる。

 桝本が「2018年一発目の試合になるので、しっかり倒して、2018年は“倒す”年にしたいです。(江川は)ボクシングがすごく上手くて特に左のパンチが強い。スピードもテクニックもある印象。あとイケメンということですね。(今までは)もう一つ爆発力がなかったというか倒せなかったので、今回は爆発力をつけて倒しに行きたい。自分はKrushでデビューして、Krushで育ってきたのでKrushのベルトが一番欲しい。(武尊が返上して)K-1のベルトがKRESTからなくなるので、チャンスがあればKRESTにK-1のベルトを持って帰りたい。来年一発目の試合でKOすれば次が見えてくると思うので、しっかり倒して次につなげたい」と話せば、江川も「桝本選手は自分よりキャリアもあって強い選手ですけど、テクニックやパワーじゃ負けないと思うので、打ち合って勝とうと思います。(桝本は)ものすごくタフでパンチ力があって当たったら危ない選手です。なのでディフェンス面も強化して打ち合おうと思います。まずはKrushのベルトだと思っていましたが、K-1のベルトが空いたんで、ここはチャンスだと思って来年は自分の年にしたいと思います」とともに2018年最初の一番を制した後のタイトル戦線への殴り込みを目標に掲げた。