珠玉のサーカス・エンターテインメント
シルク・ドゥ・ソレイユ『ダイハツ キュリオス』
東京公演開幕!

Photo: Martin Girard / shootstudio.ca © 2014 Cirque du Soleil

 世界最高峰のエンターテインメント集団シルク・ドゥ・ソレイユによる『ダイハツ キュリオス』東京公演が、東京・台場のお台場ビッグトップで、7月8日(日)まで開催される。
 1984年の設立以来、世界6大陸、450都市以上、1億8千人以上の人々を魅了し続け、日本では1992年『ファシナシオン』から2016年『トーテム』まで全13作品を上演。今回はシルク・ドゥ・ソレイユ創設30周年記念作品として制作され、これまでモントリオール、シカゴ、ニューヨークなど20都市以上を巡り、280万人を超える人々を魅了している。

Photo: Martin Girard / shootstudio.ca © 2014 Cirque du Soleil

「キュリオス」は、「好奇心」「骨董品」という意味を持つ言葉。舞台は19世紀の産業革命の時代を彷彿させながら、近未来を感じる雰囲気。目に見えない世界が存在すると信じているシーカー(主人公)が、あちこちから集めた骨董品などのコレクションの中から間に合わせのアイテムで作った機械の世界に足を踏み入れるところからストーリーが始まる。風変りなキャラクターたちが主人公の想像力を刺激しようと、詩やユーモアで世界をひっくり返そうとした時、骨董品たちが目の前で命を宿していく…。

Photo: Martin Girard / shootstudio.ca © 2014 Cirque du Soleil

 毎回、まったく異なる世界観を見せてくれる同公演だが、今回もこれまでのシルク・ドゥ・ソレイユのイメージを打ち破る新鮮なストーリーが展開。公演が始まる前の時間にキャラクターたちが客席に降りてきてパフォーマンスをしてくれるというお楽しみはそのままだが、今回はそこから自然と公演に突入する演出が見事。その理由は舞台後方の壁にかかっている時計。欧米では11時11分になると「Make a wish!」とツイートして願い事をする人が多いという。これは1が並ぶ「11:11」という時間は、偶然が重なり合うような幸運な時間と言われているから。今回の舞台では、11時11分少し前から時計が進み、11時11分の時を刻むところからスタート。11時12分になるころには現実に戻るという設定でパフォーマンスが進行。休憩を含め2時間を超す舞台だが、それがほんの1分間のおとぎ話のようであり、実は壮大な夢を見ているというストーリー。

Photo: Martin Girard / shootstudio.ca © 2014 Cirque du Soleil

 実際に舞台を見ると本当にあっという間で、まさに夢のような世界が展開。サーカスなのでとても人間技とは思えないパフォーマンスが素晴らしいのはもちろん、演者がそれぞれのキャラクターをきっちり演じているので、自然と笑いや拍手が沸き起こる。思わず手拍子、足拍子(?)をしてしまうほど、キュリオスの世界にどっぷりハマる観客たちは、まるでシルク・ドゥ・ソレイユがかけた魔法にかかってしまったよう。ネタバレになるので、細かいパフォーマンスの説明はやめておくが、とにかく舞台の中に立つキャラクターたちと一体化して、自分もその中の一人になったような気分になることは間違いなし! 実際、観客の中から舞台に上げられて、あのキャラクターと…。これ以上は、実際に見に行って確かめてほしい。

Photo: Martin Girard / shootstudio.ca © 2014 Cirque du Soleil

 シルク・ドゥ・ソレイユの最高傑作といわれる同公演は、東京公演を皮切りに、大阪、名古屋、福岡、仙台を巡演予定。

シルク・ドゥ・ソレイユ 『ダイハツ キュリオス』東京公演
【日程】4月8日(日)まで【会場】お台場ビッグトップ(台場)【問い合わせ】インフォメーションデスク TEL:0570-020-520(オペレーター対応10~18時)【オフィシャルHP】http://www.kurios.jp