シュライカー大阪が連覇へ王手【3・10全日本フットサル選手権準決勝】

後半7分に大阪のチアゴ(11)がヘッドで合わせ同点に追いつく(撮影・上岸卓史)

序盤は浦安がリードも…
「第23回全日本フットサル選手権」決勝ラウンドの準決勝が‪3月10日‬、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で行われた。

 前日の準々決勝ではFリーグ2位で決勝ラウンドにシードされていたペスカドーラ町田が昨年のこの大会の王者・シュライカー大阪と対戦。今年、Fリーグでは4位に終わった大阪がそのうっ憤を晴らし4-2で勝利を収めた。町田は昨年に続き、準々決勝で姿を消した。

 準決勝の第1試合は準々決勝でフウガドールすみだバッファローズに9-1で大勝したバルドラール浦安とシュライカー大阪の一戦。

 序盤から浦安の攻撃シーンが目立つ中、前半7分、荒牧のミドルシュートを大阪GK冨金原がセーブしたものの、こぼれたボールをゴール前に詰めていた星が左足で決め、浦安が先制。

 大阪はその直後にパスカットから3人で一気に攻め上がるがすぐに戻った浦安の加藤がスライディングタックルでピンチを回避。その後も固い守備とGK藤原の好セーブで大阪に得点を許さない。11分にはループ気味のパスをゴール左で受けた星が角度がないところから右上にシュートを決め、2-0と突き放す。

 大阪は浦安の激しいチェックにチアゴがいらだちを隠せないなど、攻撃の精度を欠き苦しい展開。しかし12分には浦安のペナルティーエリア付近で得たフリーキックをアルトゥールがパスと見せかけそのままシュート。GKとFPの間隙を突き、ボールはゴールに突き刺さった。

 1点差に追いつかれた浦安だが、固い守備で大阪の反撃をしのぐと16分には大阪と浦安の選手がもつれこぼれたボールを永島が左足で右隅に豪快に決め、3-1で前半を折り返した。

延長後半、浦安の星は千載一遇のチャンスで決めきれず(撮影・上岸卓史)

PK戦は4人目で決着

 後半になると自力で勝る大阪の反撃開始。開始早々、コーナーキックから小曽戸がミドルシュートをズバリと決め、2-3と追い上げる。

 浦安も波状攻撃を見せ、主導権は渡さない。しかし7分には大阪がコーナーキックからチアゴがヘッドで合わせてついに同点に追いつく。

 その後、大阪の時間が続くが、浦安は藤原が好セーブを連発。浦安は残り1分、右サイドでキープしたディドゥダがペナルティーエリアに切り込み、クロス。ゴール前の加藤が触れず、絶好のチャンスを逃す。

 試合は延長にもつれ込む。延長後半には浦安のディドゥダが自陣左奥で粘ってキープしたボールが前線の星に通り、絶好のチャンスとなったが、大阪のチアゴが戻り、クリア。試合はPKで雌雄を決することに。4人目で浦安の小野がはずすと大阪の佐藤が決め、大阪が勝利を収め、決勝進出を決めた。

PK合戦は最後は大阪の佐藤が決め、大阪が死闘を制した(撮影・上岸卓史)