AIで自分も知らない本当の自分好みの日本酒が見つかった!「YUMMY SAKE」を体験
AIで自分の味覚にあった日本酒を見つけられるサービス「YUMMY SAKE(ヤミーサケ)」が話題だ。若者の日本酒離れが進む中で新たな取組みとして、2018年春に渋谷で展開し大盛況、現在は代官山と吉祥寺の日本酒店・居酒屋の「未来日本酒店」でこのサービスを提供している。「日本酒離れが進む若者」のひとりである20代の女子ライターが体験してきた。
「YUMMY SAKE」は、10種類の日本酒を名前や値段などの情報なしにノンバイアスにテイスティングして、味覚のみの判定を入力することで自分の味覚にあった日本酒を探すことができるというもの。さっそくスマホ片手に体験スタート!
WEBサイトで年齢や性別など基本的な情報を入力し、いよいよテイスティング開始。トレーに載せられた同じ色のコップに一定量入った10種類の日本酒を口に含み、一回ずつチェイサーで口直ししながら、自分の味覚と真剣に向き合う。
それぞれについて、そのお酒を直感的においしいと思ったかどうかと、その味を「シャラシャラ」「キュンキュン」などのオノマトペで表すとしたらという質問の答えを入力していく。オノマトペの意味などは聞くことはできず、完全に自分の直感だけで結果を入力していく。
意外と一つずつ味や舌触りが全く違う。喉に残るもの、飲み口の軽いもの、スパークリングのもの……判断材料は味だけなので、自分の舌を信じて入力を進める。
最後に、普段自分が好む料理やお菓子の味を入力。好きなチョコの味、ラーメンスープの雰囲気……。先程のテイスティングと合わせて、普段の料理の好みなどと複合的に判断し、自分好みの日本酒が決まる。
最終的な結果は12タイプのオノマトペで分類。例えば柑橘系の清涼感のある味わいが好みなら「シャラシャラ」、米の風味が好きなら「クルンクルン」など。記者の結果は旨味とすっきり感の調和の取れた「ホワホワ」タイプだった。最後に出してもらった「ホワホワ」の代表的な日本酒を一口飲んでみると「あ、これ、好きだ」。自分好みの日本酒がちゃんと出てきた。
今まで辛口なすっきり日本酒が好きだと思っていたのは自分の勝手な思い込みで、本当は旨味の強い日本酒が自分好みの味わいだったよう。利き酒師のロジックを使ったAI、あなどれない。たった10杯のテイスティングとちょっとした質問で、記者の本当の味覚や好みを正確に判断してしまった!
「ホワホワ」タイプでもさまざまな銘柄の日本酒が用意されている。「未来日本酒店」では、診断結果のオノマトペタイプごとにメニューや商品棚が分類されているので、自分のタイプの日本酒から選べば高確率で自分好みの味わいの新しい日本酒と巡りあうこともできそうだ。
「YAMMY SAKE」は今後、都内の日本酒に強い居酒屋と提携し、さまざまな居酒屋でこの「オノマトペタイプ」による日本酒選びができるようなサービスを拡大していく予定だという。一度自分の味覚タイプさえ分かってしまえば、「未来日本酒店」以外でも、簡単に本当の自分の好みの日本酒選びができるようなサービスにしていくという。
テイスティング体験はワクワクするし、デートにも向いていそう。日本酒に興味はあるものの自分好みのものに出会えない、少しずついろんな日本酒を飲み比べてみたいという方は、一度、「未来日本酒店」に足を運んでみてはいかがだろうか。
(取材と文、写真・ミクニシオリ)