「クイーン」の次は「女王」映画が来る⁉︎ 権力の座についた女性たちの物語
幼いころはお姫様にあこがれても大人になると興味深いのは、やはり「女王様」! 多大な責務を担う威厳に満ちた女王から立場と権力に翻弄される女王まで、その座についた女性たちを描く“女王映画”が今年1月から次々と公開される。
最初の注目作は、19世紀末の英国女王の知られざる絆を描く『ヴィクトリア女王 最期の秘密』。即位50周年を迎えたヴィクトリア女王が、英領インドからやってきた青年アブドゥルと身分や年齢を超えた強い絆で結ばれるが…。息子エドワード7世により歴史から消された驚きの“真実”とは。
ヴィクトリア女王を演じるのは名女優ジュディ・デンチ。『Queen Victoria 至上の恋』に続き20年ぶり2度目のヴィクトリア役で、63年にわたり君臨した女王の威厳や繊細さを体現する。アブドゥル役は『きっと、うまくいく』で注目を集めたインドの若手実力派アリ・ファザル。監督はヘレン・ミレン主演作『クィーン』のスティーヴン・フリアーズ。実際に女王が愛した離宮オズボーン・ハウスで初めての映画撮影を実現させるなど、壮大なスケールで映し出されるリアルな王宮の光景も圧巻。公開は1月25日よりBunkamuraル・シネマ他にて。
続いてはベネチア国際映画祭でW受賞を果たした話題作『女王陛下のお気に入り』。本作のアン女王役によりベネチアで女優賞を受賞したオリヴィア・コールマンを筆頭に『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞を獲得したエマ・ストーン、同じくオスカー女優のレイチェル・ワイズという実力派女優が集結。カンヌ3冠の鬼才監督ヨルゴス・ランティモスが、王国を揺るがし歴史すら変えた、愛と権力をめぐる3人の女性の駆け引きを描く。きらびやかな宮廷絵巻も堪能できる。公開は2月15日より。
そして、昨年の賞レースでも高く評価された『レディ・バード』のシアーシャ・ローナンと『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』のマーゴット・ロビーという旬な女優2人の共演で話題の『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』。シアーシャが演じるスコットランド女王メアリー・スチュアートと、マーゴットが演じるイングランド女王エリザベス1世の数奇な絆と波乱に満ちた人生を描く。16世紀、男性社会の政治の世界で若き女性リーダーとして立ち上がる、新たなメアリーとエリザベス像にも注目だ。公開は3月15日。
『女王陛下のお気に入り』配給:20世紀フォックス映画/2月15日(金)より全国公開
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』配給:ビターズ・エンド、パルコ/3月15日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国公開