女優・木乃江祐希が描くヴァンパイアをめぐる愛と復讐と女同士の戦い

『ヴァンパイアバンド・ファイナル!』劇中の一コマ

舞台『ヴァンパイアバンド・ファイナル』下北沢の711で上演中
 NYLON100℃の女優・木乃江祐希が2016年に1人で旗揚げした団体「コノエノ」とコントユニット「7%竹」による合同公演『ヴァンパイアバンド・ファイナル』が下北沢の711で上演されている。

 木乃江は2016年に「体験型の演劇があってもいいのでは?」と思い立ち、自ら劇団を旗揚げ。「若い世代はただ座って演劇を見るのはつらいのではないか?」という発想から積極的に「コント」「マジック」、演出手法ならびに小道具としての「血飛沫」といったものを積極的に取り入れ、その作品はいわば見世物小屋感覚。

 また、間に挟むコントは7%竹の主宰・武藤心平、マジックはリアルマジシャンのRYOTAが監修するスタイルを取ることから、最近では「血飛沫マジック歌劇団」の異名も取るようになっている。

 そして本筋となる物語では「女子の友情」とそれに伴う女性心理の機微が描かれるのだが、今回はバンドマンをめぐる愛と復讐と女同士の戦いを描いたお話。

 登場するバンドが「ヴァンパイアバンド」ということで血飛沫はマスト。主演にはグラビアアイドルの黒木ひかりを据え、バンドマン役に本物のミュージシャン、LAID BACK OCEANのYAFUMIを起用という豪華な顔ぶれ。

 過去2回の公演ではフィクションとノンフィクションが混沌とした作品を上演。さまざまな波紋を呼び起こしながらも作品はギリギリのところでエンターテインメントに仕上げられてきた。では本作は? このギリギリ感も「コノエノ」の魅力。

 本作は13日まで同所で上演。

劇団コノエノ!と7%竹 第3回公演『ヴァンパイアバンド・ファイナル!』
【日時】上演中。1月13日(日)まで
【会場】シアター711(下北沢)
【料金】全席自由 前売り3700 円、当日3900 円
【問い合わせ】コノエノ!制作(mail: konoeno.yk@gmail.com[HP]https://konoeno.jimdofree.com/)
【脚本・演出】木乃江祐希
【出演】黒木ひかり、小野木里奈、海上学彦(GRahAMBox)、岬杏、牧野澪菜、るい乃あゆ、廣瀨詩映莉、桜羽萌子、折原つかさ、宮本愛美、福田高徳、武藤心平(7%竹)、木乃江祐希(NYLON100℃)/猪俣三四郎(NYLON100℃)、YAFUMI(LAID BACK OCEAN)